歯の発生過程におけるIGFBP5を介したアポトーシス制御機構の解明
Project/Area Number |
17H00676
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
歯学
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
監物 新一 新潟大学, 歯学部, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2017: ¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
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Keywords | アポトーシス / IGF binding protein / マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
アポトーシスは広く発生過程においてみられる現象であり、器官形成に重要な役割を担う。歯の発生過程においてもアポトーシスが起こることが知られているが、その詳細な制御機構は未解決の問題である。一方、IGF binding protein 5は、IGFの活性を制御する因子として同定されたが、近年、IGF活性と独立して働き、アポトーシスの制御など核内転写因子として機能することが注目されている。しかし、歯の発生過程におけるIGFBP5のアポトーシスの制御に関する役割は未だ明らかにされていない。 本研究では、マウスパラフィン切片を作製し、IGFBP5免疫染色を行うことにより、歯の発生過程におけるIGFBP5のアポトーシス制御に関する役割を明らかにすることを目的とする。 胎生14~生後5週齢のICRマウスを、4%パラホルムアルデヒド溶液を用いて灌流固定し、10%EDTA脱灰後にパラフィン切片を作製した。作製した切片を用いてH-E染色および抗IGFBP5抗体の免疫染色、Igfbp5のin situ hybridizationを施し、光学顕微鏡下で観察した。 臼歯の発生過程において、生後1週までは広範に歯乳頭細胞の核内にIGFBP5陽性反応が認められ、生後2週以降、象牙芽細胞下層の細胞の核に強い陽性反応が見られた。また、生後4週齢以降の歯髄において、歯髄中央部および象牙芽細胞下層に陽性細胞が局在していた。また、Igfbp5遺伝子の発現は、免疫染色の結果と一致する発現パターンを示した。生後4週齢の切歯において、IGFBP5/Igfbp5はapical budに強い発現が認められた。 以上より、IGFBP5は歯髄幹細胞/前駆細胞および上皮幹細胞に発現し、その維持に重要な役割を果たす可能性があることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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