Project/Area Number |
17H00715
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
健康・スポーツ科学
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
川内 翔平 信州大学, 医学部附属病院, 理学療法士
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥520,000 (Direct Cost: ¥520,000)
Fiscal Year 2017: ¥520,000 (Direct Cost: ¥520,000)
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Keywords | 慢性閉塞性肺疾患 / 動的肺過膨張 / 口すぼめ呼吸 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的 : 慢性閉塞性肺疾患(以下、COPD)患者における呼吸困難は動的肺過膨張が要因とされており、呼気時の末梢気道の虚脱によって肺に空気がトラップされることで生じると言われている。気道の虚脱に対しては口すぼめ呼吸が用いられ、口をすぼめて呼気をおこなうことで呼気終末陽圧を増加させ、気道内圧を高めることで気道の虚脱が改善するとされている。しかし、実際に気道の虚脱が改善するかは明らかではない。そのため、機械的に呼気終末陽圧をかけ気道虚脱が改善することで動的肺過膨張が減少するか否かを検討することを本研究の目的とする。 方法 : 安定期COPD患者を対象とした。動的肺過膨張はスパイロメーター(Spiro Sift SP-370COPD肺per)を用い、最初に安静時ICを測定し次に音声信号と点滅に合わせ、20回/分の呼吸を30秒間おこなった後にICを測定した。30回および40回/分の呼吸時も同様にICを測定した。各呼吸を3回実施し平均を算出し、呼吸数増加に伴うICの減少量を動的肺過膨張とした。口すぼめ呼吸での動的肺過膨張測定としてスパイロメーターのマウス部に呼気陽圧装置(Threshold^®PEP)を装着し呼気時に口すぼめ時同様に5cmH_2Oの抵抗が負荷される環境下で先述した動的肺過膨張検査を行った。口すぼめ呼吸と通常呼吸時の比較解析を行った。 成果 : 5例実施した時点で予測と異なる結果となり、患者負担も認めたため終了した。全例先行研究同様に過呼吸に伴いICは減少し、動的肺過膨張を示した。口すぼめ呼吸同様の5cmH_2Oの呼気抵抗をかけて同様の動的肺過膨張検査をおこなったところ通常呼吸に比べさらにICは減少し著明な動的肺過膨張を示した。今回の方法では動的肺過膨張に対する口すぼめ呼吸の効果は検証困難と考え、運動負荷試験による検討を開始し、本年4月に運動負荷装置を購入したため継続して検証する予定である。
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