Budget Amount *help |
¥19,370,000 (Direct Cost: ¥14,900,000、Indirect Cost: ¥4,470,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2018: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2017: ¥9,230,000 (Direct Cost: ¥7,100,000、Indirect Cost: ¥2,130,000)
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は中性子過剰核における殻構造変容の起源を解明する事を目的としている。そのために殻構造の微視的構造を直接反映する物理量である不安定核の磁気モーメント測定法を開発し、ガンマ線検出器や新たに開発する実験装置を用いて多様な原子核で核分光実験を実施し、系統的な研究から変容メカニズム解明を目指すものである。 本年度は実験装置開発、検出器の整備を進め、インド・タタ基礎研究所(TIFR)、中国近代物理学研究所(IMP)、オーストラリア国立大学(ANU)や原子力機構(JAEA)、理化学研究所での実験の検討を行い、また昨年度までに取得した実験データの解析を進めた。 1. 散乱粒子検出器開発:標的での非弾性散乱後に放出されるガンマ線を測定する際のビームの散乱角度に応じたドップラーシフトを補正して高分解能ガンマ線測定を実現させるため散乱粒子を高い位置精度で検出する必要がある。高強度のビームに耐える新たな検出器としてCsIシンチレーターとマルチアノードPMTを用いた荷電粒子検出器の設計・製作を行なった。 2. 殻構造変容を理解するためにANU, JAEA, TIFRで取得した実験データの解析を進め、得られた結果の成果発表を行なった。ANUで取得した40Caの実験データの解析により、殻構造変容に関係した変形共存現象を理解するための新たな結果を得た。JAEAのデータからはアクチノイド領域の殻構造に関する結果を得た。また質量数40領域原子核の殻構造変容解明に向けたTIFR, ANUとの共同実験について議論・検討を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究実施計画として研究に必要な装置開発に関して以下の項目を計画していたが、概ね予定通り進めることが出来た。 1.プランジャー装置開発:IMP, TIFRグループと共同で標的-荷電リセットフォイルの位置を高精度で変えられるプランジャー装置の共同開発を行い、実験で得られたデータの解析を進めることができた。 2.散乱粒子検出器開発:大強度ビーム使用のためにCsIシンチレータを用いた散乱粒子検出器開発の設計・製作を行うことができた。 3.ガンマ線検出器系の整備:実験に使用するGe検出器の保守・メンテナンスを進める事ができた。米国・中国の研究者と定期的なコンタクトを取り、CAGRA国際共同プロジェクトについて議論・検討を進めた。 4.ANU、JAEA、TIFRでいくつかの質量領域で原子核の殻構造変容を理解するために重要なデータを取得し、データの解析結果を発表することができた。
|