子どもの回避行動に焦点化した学校での不安・抑うつ・怒りの診断横断的介入の検討
Project/Area Number |
17J00307
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Clinical psychology
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
岸田 広平 同志社大学, 心理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2018: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 診断横断的介入 / 児童青年 / 不安症 / 抑うつ障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度に引き続き、待機群と独立評定者を設定したパイロットランダム化比較試験を用いて、児童の不安症と抑うつ障害に対する診断横断的介入プログラムの有効性と作用機序の検討を行った。不安症や抑うつ障害を有する児童16名に対するパイロットランダム化比較試験の結果、有効性については複数の評価者 (臨床家、親、子ども) と多面的な領域 (診断、症状、全般困難、プロセス) における査定を用いて検討した。有効性の検討の結果、診断横断的介入プログラムの実施後において、主要効果指標である診断面接による診断の数の改善が示され、副次効果指標である自己評定と親評定の抑うつ症状の改善が示された。次に、作用機序については、子ども用回避行動尺度、子ども用快活動尺度、不安の馴化を測定するための自覚的障害尺度を用いて検討した。その結果、自覚的障害度は不安症状に対する疾患特異的な媒介変数となることが再現された。一方、回避行動や快活動は、不安症状や抑うつ症状に対する診断横断的または疾患特異的な媒介変数としては示されなかった。加えて、想定した作用機序ではないものの、快活動が診断に対する媒介変数となる可能性が示された。以上のように、本研究では、本邦初の児童の不安症と抑うつ障害に対する診断横断的介入に対するランダム化比較試験を実施した。児童青年の不安症や抑うつ障害に対する実証的研究が非常に少ない本邦の現状を踏まえると、本論文で実施した実証的研究は、研究的にも臨床的にも大きな意義がある。今後、本研究を足掛かりにして、不安症や抑うつ障害を有する児童青年やそれに伴う心理社会的問題を抱える児童青年にとって、有効性と有用性を兼ね備えた有益な支援が社会に普及し、実装されていくことが期待される。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)