Project/Area Number |
17J01276
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological physics/Chemical physics/Soft matter physics
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岸田 良 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | メラニン / o-キノン / 第一原理計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
ユーメラニン合成における酸化的重合過程は不安定なo-キノンが関与する反応である。まず本研究では、o-キノンの反応性を特徴づけるためのシミュレーションを行った。o-キノンアミンのC-N環状結合に対するポテンシャルエネルギー曲線を求めたところ、側鎖にα-カルボキシラート基やN-メチル基 (N-ホルミル基)が含まれる場合に活性化障壁が低く(高く)なることを見出した。さらに、ロドデンドロールキノンのC-O環状結合は分子内プロトン移動過程を伴って進行する必要があることを示した。 次に、o-キノンにチオールが結合するメカニズムを調べた。チオールはo-キノンの隣接し合うカルボニル基のC-Cブリッジ上に束縛された状態が存在し、それが他のC-S結合中間状態よりもエネルギー的に安定であることを示した。この点からチオール結合のメカニズムとして、このブリッジサイトでの結合状態を経由するモデルを提唱した。 ユーメラニン合成に至る酸化的重合過程は5,6-ジヒドロキシインドール (DHI)やその2-カルボキシ誘導体 (DHICA)がドーパキノンに酸化されることで開始される。本研究ではまずドーパキノンがDHI/DHICAと相互作用する際の準安定構造を調べた。ドーパキノン-DHI (DHICA)は、それぞれの分子を含む面 (分子面)が互いにほぼ垂直になっている状態がエネルギー的に安定であった。この準安定状態からの水素原子の移動過程を調べ、ポテンシャルエネルギー曲線を求めた。1重項状態と3重項状態の2ケースに分け、交点から活性化障壁を見積り、DHICAの方が活性化障壁が低いことを見出した。また、酸化されたDHI (インドールキノン: IQ)の4位炭素と酸化前のDHIの7位炭素が結合した構造の準安定状態を調べたところ、DHIとIQの分子面が互いにほぼ垂直になっている状態がエネルギー的に安定であることを見出した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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