Project/Area Number |
17J01634
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Japanese linguistics
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
山際 彰 関西大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2018: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2017: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 語彙 / 意味変化 / 空間的意味 / 時間的意味 / 分類語彙表 増補改訂版 / 日本古典対照分類語彙表 / コーパス / シソーラス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、(1)時を表す語彙の変遷の記述、(2)時を表す語彙の変化に関わる要因の考察を行った。詳細は以下の通りである。 (1)前年度に『分類語彙表―増補改訂版』(2004)および『日本古典対照分類語彙表』(2014)の1.1641現在、1.1642過去、1.1643未来から抽出した語群について、『日本国語大辞典 第二版』(2000-02)に掲出されている用例の年代を元に、それらの初出時期を推定した。これを元に時を表す語彙における史的変遷として次のような見通しを得た。(あ)遠過去・現在を表す語彙は、前者がムカシ、後者がイマという上代から一貫して使用頻度の高い語が現代に至るまで用いられている【=変動の度合い:小】。(い)近過去を表す語彙は、上代から用いられているコノゴロ、中世前期から用いられるチカゴロ、近代から用いられる「最近」と、各時代を通して徐々に現代の様相に至っている【=変動の度合い:中】、(う)至近過去・近未来を表す語彙は、中世後期~近世にかけて多様な語が現れ始め、現代に至る【=変動の度合い:大】。 (2)前年度及び今年度の事例研究の結果を踏まえて、どのような意味変化が日本語における時を表す語彙における語の交替に関与しているのかを考察した。その結果、(あ)空間的意味から時間的意味への意味変化を起こす語が通時的に多数見られ、かつそれらが少なからず定着していること、(い)反面、変化の方向性として想定しうる過去と未来の「双方から一方へ」「一方から他方へ」といった変化は見られにくく、かつそれが近代以降はより顕著になること、の二点を明らかにした。また、後者の変化の多くが未来を表す意味への変化であるのは、時代を通して豊富に存在する過去を表す語よりもあまり豊富でない未来を表す語を生産する必要性の方が高いことによると結論付けた。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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