金属の隣接基効果を利用したキラルリン酸触媒によるエナンチオ収束的不斉求核置換反応
Project/Area Number |
17J02007
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
太田 祐介 東北大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 有機分子触媒 / 環状エーテル / Nicholas反応 / コバルト / ブレンステッド酸 / 不斉合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
当研究室では、キラルリン酸触媒を用いた不斉触媒反応の開発を行っており、これまでに多彩な不斉反応の開発に成功している。その中で私は、有機合成化学における代表的な反応である求核置換反応に着目し、新しい不斉触媒反応の開発に取り組んでいる。こうした不斉求核置換反応のうち、ラセミ混合物を基質として用いる反応系では、一方のエナンチオマーのみを置換生成物へと変換する「速度論的光学分割」を利用した手法が主流となっている。しかし、この方法論では理論収率が最大50%となる点が大きな課題となっている。一方、ラセミ混合物のうち全ての原料を光学活性生成物へと変換できる方法論である「エナンチオ収束的不斉求核置換反応」は未だ報告例が限られている。そこで私は、キラルリン酸触媒を用いたエナンチオ収束的不斉求核置換反応の開発に挑戦した。本研究が実現すれば、これまで不斉合成が困難であった光学活性化合物の合成法を提供できると期待した。 以上のような背景のもと、これまでにキラルリン酸触媒を用いたエナンチオ収束的分子間Nicholas反応の開発に成功している。チオールを求核剤として用いることで、既存の方法論では不斉合成が困難であるプロパルギルスルフィドのエナンチオ収束合成法の開発に成功した。 現在は、本手法をさらに有用なものにするべく、分子内反応への展開について検討を行っている。具体的には、ジオールを基質として用いることで、七員環エーテルのエナンチオ収束合成法の開発に取り組んだ。詳細な反応条件の検討の結果、基質によって適切なキラルリン酸触媒を用いることで、良好な収率およびエナンチオ選択性で目的とする光学活性七員環エーテルが得られることを見出した。また、光学純度を損なうことなく、脱錯体化を利用した生成物の誘導化を行うことに成功した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)