Project/Area Number |
17J02240
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Condensed matter physics I
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柴田 大輔 京都大学, 人間・環境学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 強相関系 / 光電子分光 / ルテニウム酸化物 / 電場印加光電子分光 / 金属絶縁体転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
ルテニウム酸化物Ca2RuO4は電場によっても金属絶縁体転移を起こすことが報告されている。この時、必要な電場はモットギャップより遥かに小さく、乾電池程度の電圧でも金属絶縁体転移を起こす。このように非常に弱い電場で誘起される金属絶縁体転移では、電子状態がどのように変化するのか非常に興味深い。さらに、電場印加したCa2RuO4は低温においてグラフェンを上回る巨大な反磁性を示すことが最近わかってきた。その大きな反磁性の起源としては、バンド分散が円錐状になるディラックコーンの存在が予測されている。本研究ではCa2RuO4の電子状態を電場印加環境下で観測し、電場下における金属絶縁体転移の統一的な理解、巨大反磁性の起源、および非線形伝導の機構解明を目的としてデバイス開発を含めた研究を行ってきた。 過去電場印加環境下で光電子分光を行った研究は数少なく、強相関系においては初めての試みであったが、作成した電場印加ホルダー及びマニュピレータを利用し電場印加硬X線光電子分光、電場印加X線吸収分光の実験をとりおこない、占有、非占有両方の電子状態が電流によって変化していく様を観測することに成功した。電場印加によって絶縁体のギャップは小さくなっていくことが観測的に明らかとなり、この系における抵抗値の変化がギャップの変化によるものであることを直接的に示すことができた。この成功は光電子分光において電場という新たなチューニングパラメータを導入することが可能であることを示した意義深いものである。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)