非線形解析による高齢者の転倒・バランス能力低下機序の解明と最適な運動療法の開発
Project/Area Number |
17J02446
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied health science (A)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山縣 桃子 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 歩行 / 転倒 / 高齢者 / 協調性 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究内容:高齢者の転倒は深刻な問題であり、遊脚足部や身体重心の制御不良が転倒の一因と考えられている。これらを制御するためには身体のセグメントを協調的に運動させる必要があり、セグメント間の協調性低下は転倒リスク増大に繋がる可能性がある。そこで研究の目的は、遊脚足部や身体重心を安定させるためのセグメント間の協調性低下が、将来の転倒と関連するかを調査することであった。高齢者30名を対象にし、三次元動作解析装置によって歩行時の運動学データを計測した。遊脚足部や身体重心を安定させるためにセグメントがどれだけ協調的に運動しているかを評価するためにUncontrolled manifold analysis(UCM解析)を用いた。データ計測から1年後、質問紙により各対象者の転倒の有無を聴取した。対象者を、1年後の転倒を経験した高齢者(転倒群)12名と転倒しなかった高齢者(非転倒群)16名に分類し、質問紙への回答が得られなかった2名はデータの解析から除外した。身体重心の安定性に寄与するセグメント間の協調性の程度を2群で比較した結果、転倒群のセグメント間の協調性が非転倒群よりも有意に低下していたことが明らかになった。一方、遊脚足部の安定性に寄与するセグメント間の協調性は、転倒群において有意に高くなっていることが明らかになった。以上より、セグメント間の協調的な運動によって、遊脚足部を必要以上に安定させ身体重心が不安定になっている高齢者がその後転倒を経験した可能性を明らかにした。 意義:本研究では、遊脚足部へ過剰に意識することにより身体重心の不安定性が高まる可能性を明らかにし、転倒予防には、身体重心安定性に寄与するセグメント間協調性を増大させるような介入が必要であることが示唆された。転倒を予防する効果的な方法を開発するための重大な示唆を与えたため、本研究は意義や重要性が高いと考えられる。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)