抗癌剤誘発末梢神経障害の発現メカニズム解明と支持療法への展開
Project/Area Number |
17J02826
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied pharmacology
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Research Institution | Kyushu University |
Research Fellow |
藤田 隼輔 九州大学, 大学院薬学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | オキサリプラチン / 末梢神経障害 / 薬物トランスポーター |
Outline of Annual Research Achievements |
オキサリプラチン(L-OHP)の特徴的な副作用である末梢神経障害は、患者のQOL低下、有効な治療の変更・中止につながるため臨床上大きな問題となっている。感覚神経の伝達を担う脊髄後根神経節(DRG)にL-OHPが蓄積することで神経毒性を示すこと、細胞内輸送にトランスポーターが関与することが報告されているが、L-OHP蓄積や毒性発現への寄与は明らかになっていない。本研究では、L-OHPによる神経毒性とトランスポーターの関連を明らかにすることを目的に実験を行った。 プラチナ輸送との関連が報告されている薬物トランスポーターの内、ラットDRG細胞においてmRNAの発現が確認された12種を解析対象とした。各トランスポーターをヒト胎児腎由来細胞(HEK293細胞)に一過性に過剰発現させ、L-OHP曝露による細胞内Pt蓄積量を誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)を用いて測定した。その中で蓄積量に変化が見られたトランスポーターについて安定発現株を作成し、L-OHP曝露後の細胞生存率をWST-8法で測定した。また、安定発現株における細胞内Pt蓄積量の時間推移、および濃度依存性をICP-MSを用いて明らかにした。ラットを用いた検討ではDRGにおける各トランスポーターをノックダウンした後、オキサリプラチンを静脈内投与し、末梢神経障害の発現を評価した。 解析の結果、Mate1, Octn1, Octn2などの薬物トランスポーター過剰発現細胞において有意なPt蓄積量の増加、L-OHP曝露による細胞生存率の低下を認めた。DRGにおけるMate1のノックダウンによって末梢神経障害の重症度に差がみられた。また、DRG内Pt蓄積量を測定したところsiRNA投与群において組織内Pt量の増加が確認された。以上より、オキサリプラチン誘発末梢神経障害におけるMate1の寄与が明らかとなった。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)