Project/Area Number |
17J02833
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied biochemistry
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Research Institution | The University of Tokyo (2018) National Institute of Genetics (2017) |
Principal Investigator |
知念 拓実 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 微小管形成中心 / 中心体 / 非中心体性紡錘体 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.がん細胞における非中心体性紡錘体形成機構の解明 【背景・目的】中心体は分裂期において微小管形成中心として機能し、二極紡錘体形成を促進する。しかしながら、中心体を除去してもがん細胞は分裂を続けることが示されている(Science, 2015)。このことは、がん細胞が非中心体性紡錘体成立システムにより増殖を続けることを示唆している。そこで本研究では、微小管形成中心を標的とする抗がん剤開発に有用な情報を得るため、中心体の除去時にも二極紡錘体を成立させるメカニズムの詳細な解明を行った。 【結果】PLK4阻害薬centrinone処理により中心体を除いたがん細胞をモデルとし、生細胞イメージングにより解析を行った。その結果、中心体除去時に駆動する新たな紡錘体二極性成立機構を見出した。中心体除去時には、動原体-微小管結合や各種微小管関連因子等の協調により、紡錘体の二極性が保証されることを示した。 2.がん細胞の分裂期微小管形成システムの解明 【背景・目的】分裂期紡錘体形成は増殖能が高いがん細胞に対する良い薬剤標的である。しかしながら分裂期阻害薬として用いられている微小管作用薬は末梢神経痛等の強い副作用を示すため、より低副作用な分裂期紡錘体阻害薬が必要である。そこで本年度では分裂期特異的な微小管形成に関わる因子のうち、抗がん剤の標的として有望な因子の探索を行った。 【結果】分裂期微小管形成に関わる、中心体マトリックスの因子や微小管結合タンパク質のノックダウンスクリーニングを種々のがん細胞において行った。その結果、複数のがん細胞の増殖を抑制可能な創薬標的因子として2種類の因子を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
複数のストラテジーにより、微小管形成中心を標的とする抗がん剤開発のために重要な成果が得られている。特に非中心体性紡錘体成立機構の解明はこれまでに明らかとなっていなかった紡錘体二極性成立システムの解明に繋がった。さらに現在その成果を元に、新たな抗がんストラテジーの開発に取り組んでいる。さらに分裂期特異的な微小管形成を阻害するための薬剤標的を見出している。以上の進捗具合を鑑みて、学術振興会特別研究員の着任期間中に研究目的を達成できる可能性が高く、現時点で期待以上の進展があると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
1.中心体性・非中心体性紡錘体形成機構を阻害可能なストラテジーの開発 中心体を除去した際に生じる脆弱性を標的とした抗がんストラテジーの有用性を検討する。具体的には中心体除去時に感受性が上昇する分裂期阻害薬の探索を行う。
2.分裂期微小管形成阻害薬の開発 スクリーニングにより見出した分裂期関連因子の各ドメインの機能解析を行い、薬剤標的に有望な部位の絞り込みを行う。本解析が終わり次第、見出したドメインに対する薬剤スクリーニングを行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)