量子・分子論に基づいた金属イオンの混入に対する耐劣化性に優れた電解質膜の理論設計
Project/Area Number |
17J03550
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Computational science
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Research Institution | Tohoku University |
Research Fellow |
川井 喜与人 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 分子動力学 / 大規模並列 / FDPS |
Outline of Annual Research Achievements |
新しい分子モデルの構築に関して,計算コストの問題からまず大規模並列で性能を発揮可能な汎用分子動力学解析コードを開発し,これを基盤に分子モデルの開発・検証を行う予定であったが,汎用分子動力学解析コードの動作確認が現時点で未完了であり残念ながら分子モデルの実装まで着手できなかった. 大規模並列汎用分子動力学解析コードの開発に関して,昨年度までの段階で汎用部分の実装を進め,計算系の圧力制御以外の機能については動作確認が完了していた.しかし,計算系の圧力制御に必要な機能がFDPSに付属するParticleMeshモジュールに存在せず,同等機能を新たに実装する必要があることが判明した.代替モジュールとして研究室内で使用されていた旧Fortranコードの当該部分をC++/MPI並列で再設計,モジュール単体での動作確認を完了し,現在はシステム全体としての動作を検証中である.圧力制御機能の動作が確認できれば分子動力学シミュレータとしての基本機能の検証が完了し,新しい分子モデルの実装に進む予定である. FC-Cubicで進めている実験に関して,これまでの数値解析で予測された非線形な挙動の検証のため,4種の金属イオン(Ca2+, Ba2+, Fe3+, Nd3+)の混入量を変化させたNafion膜サンプルを作成し,各サンプルの含水量変化に対する電気伝導度の変化を計測した.Nafion膜の電気伝導度はプロトンの拡散による寄与が他種のイオンよりも1桁大きく,電気伝導度の変化はおおよそプロトン伝導性と考えられる.サンプルの電気伝導度は数値解析の予測よりも大きな変化を示し,これまでの数値解析で予測された挙動が分子モデルの欠陥によるものではなく,現実に発生する現象であることの裏付けがなされた.この現象の詳細なメカニズムについては,今後新しい分子モデルを実装したシミュレータにより解析を行う予定である.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)