アブラナ科Rorippa aquaticaを用いた栄養繁殖の分子メカニズムの解明
Project/Area Number |
17J03754
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Plant molecular biology/Plant physiology
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
天野 瑠美 京都産業大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 栄養繁殖 / 栄養生殖 / 植物発生学 / 植物ホルモン / 再生 / アブラナ科 |
Outline of Annual Research Achievements |
多くの被子植物が受粉を介する有性生殖を行う一方で、栄養繁殖と呼ばれる無性生殖により繁殖する種も存在する。アブラナ科植物Rorippa aquaticaは風などの影響でちぎれた葉の断面から新しい個体を再生することで栄養繁殖をする。この時、葉の先端部側の断面からは再生せず、基部側の断面からのみ新しい個体を再生するという特徴がある。本研究は、トランスクリプトーム解析と生理学的解析、そしてエピジェネティクス解析により、R. aquaticaの栄養繁殖のメカニズムを解明することを目的としている。今年度は、植物ホルモンであるサイトカイニンとジベレリンがR. aquaticaの栄養繁殖に与える影響を調べた。 一般に、植物を無菌的に再生させる際、オーキシンは根の再生を、そしてサイトカイニンは葉の再生を誘導する。サイトカイニンを含んだ寒天培地でR. aquaticaの葉片を培養したところ、基部側の断面だけでなく先端部側の断面からも複数の葉が再生した。このことから、サイトカイニンはR. aquaticaにおいても葉の再生を促進する働きがあることが明らかになった。さらに、葉の伸長を促進することで知られるジベレリンを含んだ寒天培地でR. aquaticaの葉片を培養すると、葉の再生が阻害され、根の再生数が増加した。ジベレリンの生合成阻害剤とオーキシンを含んだ寒天培地でR. aquaticaの葉片を培養すると、根の再生が完全に阻害された。この結果は、一般に葉の成長に関与するジベレリンが、R. aquaticaにおいては根の再生に必須であることを示唆する。以上の結果は、これまでほとんど明らかになっていなかった葉の切断に応答した植物の栄養繁殖のメカニズムの解明に新たな知見を提供するものである。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)