Project/Area Number |
17J03942
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
日下部 大樹 九州大学, 大学院薬学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2019: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | フェロトーシス / 過酸化脂質 / リン脂質 / リゾリン脂質アシル転移酵素 / 非小細胞肺癌 / レドックス / 酸化還元状態 / がん薬剤耐性 / ROS / レドックス寛容 |
Outline of Annual Research Achievements |
フェロトーシスは、細胞内の酸化・還元酵素が密接に関与した新規細胞死である。フェロトーシスを誘導する化合物 (Ferroptosis inducers: FINs)は、RAS変異陽性細胞に対する新たな抗がん剤の候補として期待されている。しかしながら、FINsに対する感受性はがん細胞株間で大きく異なっており、その差は癌種や癌遺伝子発現の有無などでは説明できない。一方、フェロトーシスは、リン脂質の代謝により惹起される脂質過酸化反応と、それを消去する酵素とのバランスが崩れることで誘導される。このことから、リン脂質の組成調節と酸化脂質の消去に関連する酵素は、FINs感受性に重要な役割を持つことが推察された。 本研究では、細胞株間におけるFINs感受性差を説明可能な因子の解明を目的とし、昨年度までにFINs感受性-因子発現量相関解析から、リン脂質の組成調節を司る酵素であるリゾリン脂質アシル転移酵素 (LPLATs)がFINs感受性差を説明できる可能性を見出していた。そこで本年度は、着目したLPLATがFINs感受性へ如何に関与するかを評価するとともに、その他のフェロトーシス関連因子が感受性差に関連するか否か調べることとした。 FINsの感受性と各種因子のmRNA発現量との相関解析から、LPLATsの中でもAGPAT5と、酸化脂質消去酵素の中でも因子Aがフェロトーシス耐性に関与する可能性を見出した。これら因子の発現抑制および阻害剤添加実験では、FINsの感受性が亢進し、AGPAT5と因子Aは複合的にフェロトーシス耐性を誘導することが示唆された。 以上の研究より、新規抗がん戦略の構築に向けた阻害剤の標的因子として、AGPAT5と因子Aの有効性を示した。これら因子の発現量は感受性と相関することから、FINsの効果を予測することや、個々の腫瘍に応じた治療への応用に期待できる。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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