a descriptive study of Khitan grammar
Project/Area Number |
17J04094
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Linguistics
|
Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
大竹 昌巳 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
|
Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2019: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2018: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2017: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
|
Keywords | 契丹語 / 契丹文字 / 音韻素性 / 漢語音韻史 / 遼代漢語 / 契丹小字 / 品詞分類 / モンゴル諸語 / 音対応規則 / 子音推移 / 異形態 / アクセント |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は契丹語形態論の基礎的研究とそれに関わる音韻論的研究およびそのほかの関連諸研究を総合的に行なった。 形態論に関しては、動詞語尾の異形態の解釈を修正することによって従来より整然とした体系を提示することに成功し、これによって動詞語幹拡張接辞に関わる問題も解決した。 音韻論に関しては、硬口蓋化(前舌化)による形態法を手がかりとして母音体系の大規模な再解釈を行ない、契丹語が長母音と短母音とで異なる体系をもつことを明らかにした。すなわち、長母音では従来どおり〈開口性〉〈硬口蓋性〉〈唇音性〉〈咽頭性〉の4素性が関与する11母音音素が認められるが、短母音では〈開口性〉が弁別機能をもたず、3素性による8母音音素のみが存在する。また、新たな同源語を数多く発見し、現在までに収集した同源語を整理して「同源語総覧」を作成するとともに、母音の音対応規則を修正した。 さらに、契丹語の音声・音韻の推定精度向上を目的として契丹語資料を利用した遼代漢語音の研究を行ない、契丹小字文献中の漢語語彙を整理した「契丹小字漢語表記総覧」を作成した上で、漢語諸変種との比較に基づいて遼代音の推定を行なった。以上の研究成果を従来の研究成果とともにまとめ、博士学位請求論文を執筆・提出して学位を授与された。 このほか、遼代漢語音を反映する資料を発掘するために遼僧希麟が編んだ音義書『続一切経音義』の反切を調査したが、検討の結果、同資料の音註が伝統的反切の襲用にすぎないことを明らかにした。他に、研究会大会が中止になった影響で予定していた口頭発表1件ができなかった。 本研究課題では、意味記述の面での進展が不十分であったのは認めざるをえないが、形態の記述やそれを下支えする音韻の分析が大幅に進展し、今後の契丹語文法研究の確固たる基礎をなす重要な成果がいくつも得られた。今後はそうした成果の下にまとまった文法書の刊行が俟たれる。
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(5 results)