Diffusion creep of olivine aggregates: Chemical effect
Project/Area Number |
17J05131
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Solid earth and planetary physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
谷部 功将 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | オリビン多結晶体 / 粒界拡散クリープ / 高い温度依存性 / 粒界物性の変化 / 上部マントルレオロジー / 高温変形実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
カルシウム及びアルミニウムを添加した試料の合成、及び変形実験を行った。その結果、添加試料は、無添加試料に比べて、低温 (1150℃) では同じ固さを示す一方、それ以上の温度では柔らかくなり、高いアレニウス型の温度依存性を示した。また、微細構造観察からこの違いは粒界物性の変化によるものだということが分かった。 熱力学的な粒界のモデル研究から、粒界の構造(秩序)が融点よりも低温から失われ始めることが予想されている。したがって本研究で得られた高い温度依存性は融ける前に先駆的に始まる無秩序化に起因するものと解釈できることがわかった。そこで、オリビン多結晶体の粒界拡散クリープの流動則について、融点よりもずっと低温では低い温度依存性, 融点近傍から高い温度依存性をとなる新しいモデルが提案できることがわかった。 モデルの妥当性を検証するため、本研究を含めたこれまでのオリビン多結晶体の粒界拡散クリープにおける変形実験データを、試料のソリダスを基に解析した。無水条件については相図もしくは微細構造観察から、含水試料についてもすでに定式化された凝固点降下の式を基にソリダスを決定した。その結果、高い温度依存性が始まる温度を0.91×融点とすることで、すべての研究を統一的に説明できる流動則を確立することができた。 この流動則を用いて上部マントルの粘性率を推定した。粒径は海洋プレート上の火山活動によって地表にもたらされたマントル捕獲岩を基に2 mm と仮定した。含水率はこれまで報告されている100 - 300 wt. ppm とした。その結果、平均的な上部マントル粘性率だけでなく、100 - 200 km の深さにあるとされる低粘性層まで再現でき、地球物理的な観測結果と非常に整合的であることが分かった。したがって上部マントルは拡散クリープで変形しているとみなしてよいことが分かった。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)