マラルメにおける舞踊詩学の批判的検討――ヴァレリー、クローデルを通した史的再構築
Project/Area Number |
17J05600
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
European literature
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
村上 由美 慶應義塾大学, 法学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | フランス文学 / フランス詩 / マラルメ / クローデル / 舞踊 / 19世紀 / 20世紀 / 19世紀 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究目的は、前年度までに析出されたマラルメの舞踊の詩学を、より広範な文学史および舞踊史の文脈から位置づけ、その意義を明らかにすることであった。マラルメの舞踊に関する思想の何が後世に引き継がれ、何が問題であったのかを精査し、この舞踊思想がもつ限界ならびに問題点を明らかにすることを目指してきた。 とくに最終年度は、マラルメの直接の後継者のひとりであるポール・クローデルの舞踊の詩学を、作品分析と史的考察を通して明らかにする作業が中心となった。そのため、第一に、クローデルがマラルメの舞踊思想をどのように捉えていたのかを探るために、作品、日記、書簡などから検証を行い、第二に、クローデルの舞踊思想とはいかなるものであったのかを探るため、その舞踊作品の制作資料の調査を行った。これは、なぜ彼が舞踊を考察することよりも、実作へと向かったのかを解明するためのものである。 また、クローデルの舞踊思想について、彼自身がマラルメ以外から影響を受けた詩人や芸術家の調査も行った。実作において、クローデルが20世紀最大の天才舞踊家ニジンスキーの舞踊を鑑賞し、彼のためにバレエ作品を提供した経験は重要である。マラルメやヴァレリーが、実作を経験しえず、受け手として「観る主体」の側から、想像上もしくは理想上のバレエのあり方を展開してきたのに対し、クローデルは作り手として、バレエ芸術史上もっとも華々しい革命期において、一流の舞踊手のために作品を制作することができた強みがあるからである。制作者として、クローデルが舞踊に何を求め、何を表現しようとしたのかを導き出すことも今年度の目標であったが、十分に検討するには至らなかったものの、クローデルの舞踊作品にみられるマラルメの舞踊思想の影響を検証できたことは、本研究課題の成果として大きい。 なお上記の研究遂行上、国内および海外で資料調査を行い、実証面を補強することができた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)