Project/Area Number |
17J06082
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
寺田 美緒 北海道大学, 理学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 赤道湧昇 / 地球温暖化 / CMIP5 / 熱帯太平洋 / 熱帯大西洋 / 赤道潜流 / 湧昇流 |
Outline of Annual Research Achievements |
熱帯域の湧昇流は,表層への栄養塩供給を介して海洋内部の溶存酸素に重要な影響を与える.湧昇流の将来変化として,CMIP3モデルの解析により太平洋および大西洋での減少が示された.この変化の要因には貿易風の変化に関係するエクマン湧昇および赤道潜流の変化が示唆されているが,これら要因が各深さでそれぞれどのように赤道湧昇変化に寄与するかについて,体系的な調査はされていなかった.よって当該年度では,赤道湧昇将来変化のより詳細なメカニズム解明を目的として,熱帯太平洋および熱帯大西洋における2100年までの湧昇流変化に関して,24のCMIP5モデルのRCP8.5シナリオの出力を解析した. 熱帯太平洋では,湧昇流は表層付近の水深50-75mの海盆中央部と,75-200mの亜表層海盆東部で有意に大きく減少する.海盆中央部の表層付近では湧昇流の減少が7割のモデルで生じる一方,東部熱帯太平洋亜表層では全モデルで湧昇流が減少する.熱帯大西洋では,中央から西部の水深50-150m付近で8割のモデルが湧昇流の減少を示すが,その振幅は熱帯太平洋の3割程度である. 湧昇流変化のメカニズムを詳しく調査するために,海洋内部の三次元的な循環場および密度構造に基づいて,湧昇流変化を等密度面に並行する成分と,等密度面に直交する成分とに分けて解析を行った.特に,大きな湧昇流の減少を示す熱帯太平洋に注目した.その結果,熱帯太平洋の表層約50m深における湧昇流の減少は,エクマン発散の弱まりで生じる等密度面直交な湧昇流変化成分の減少により生じることを明らかにした.また東太平洋亜表層における湧昇流の減少は,熱帯太平洋亜表層を東西に流れる赤道潜流が平坦化し,密度面平行な湧昇流成分が減少することで説明できることを明らかにした.さらに,密度面直交および平行などちらの湧昇流変化も,貿易風の弱まりによって生じていることが明らかになった.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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