光捕集錯体とPOMから成る複合膜(iCHELL)を基盤とする水の完全分解系の構築
Project/Area Number |
17J06226
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Energy-related chemistry
|
Research Institution | Kyushu University |
Research Fellow |
中西 契太 九州大学, 大学院理学府化学専攻, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 水素発生 / 人工光合成 / ポリ酸 / 生体模倣 |
Outline of Annual Research Achievements |
小さなカウンターカチオンをもつ、陰イオン種である多核金属オキソ酸クラスター、ポリ酸(POM)の高濃度の水溶液を、サイズの大きな有機化合物、もしくは錯体のカチオンの高濃度水溶液に注入することで、瞬時に液滴界面に不溶性の膜を形成し、内部が POM の水溶液で満たされた小胞体 (iCHELLs) が作成できる。 iCHELLsは、膜の構成要素である POM 自身が優れた酸化還元特性や電子貯蔵能を有することに加えて、有機化合物から金属錯体まで、幅広いカチオンを構成要素として選択できるため、膜そのものに様々な機能を付与することが可能である。また、膜の内外でプロトン勾配を容易に作り出せること、適切な膜の構成分子の選択によって分子の膜透過能を制御可能なことから、生体系で行われているような、高度な化学反応系を実現可能なプラットフォームと成り得る。しかし、実際に iCHELLs の化学反応場としての可能性を追求した報告はこれまでに無かった。そこで、本研究では、iCHELLs の触媒反応のプラットフォームとしての可能性を示すため、光駆動の水素発生反応に着目した。本研究では iCHELLs を構成するアニオンとして [PW12O40]3- を、カチオンとして MV2+ を用いた光水素発生を検討した。 内部に水素発生触媒の白金ナノ粒子とPOMを含み、外部に光増感剤、犠牲還元剤、電子伝達剤(MV2+)を含むiCHELLsを作成し、光照射したところ、水素の発生を確認した。また、注入するPOMの濃度が高くなるにつれて、水素発生量が向上し、顕著な水素発生が始まるまでの時間が長くなるという興味深い結果が得られた。以上、iCHELLs を基盤とした光駆動の異方的な電子移動系及び、光水素発生反応系の構築に成功し、iCHELLs の化学反応場としてのポテンシャルを証明した。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)