非金銭的インセンティブと社会的行動に関する理論的・実験的研究
Project/Area Number |
17J07819
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Economic theory
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
濱田 高彰 東京大学, 経済学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 実験経済学 / 社会的選好理論 / 不平等回避 / リスク選好 / 認知バイアス |
Outline of Annual Research Achievements |
他者に関するリスク選好(メリーランド大学経済学部原朋弘氏との共同研究) 今年度の研究実績は以下の通りである。 (1)昨年度実行できなかった本実験を、米国メリーランド大学カレッジパーク校におけるコンピューター実験室にて、メリーランド大学の学生を対象に実施した。その結果、パイロット実験の結果と異なり、被験者の行動は既存理論による予測と一致した。これは、他者に関するリスクも既存理論の枠組みの中で説明がつく可能性を示唆している。一方で、昨年度のパイロット実験において、既存理論によって説明できない現象が統計的な有意性を持って現れた点、さらにはパイロット実験でも(少量だが)参加費と成果報酬を与えた上で実施した点を考慮すると、本実験のデザインや手続きを見直した上で、さらなる検証を行っていく必要があると考える。 (2)実験におけるその他の発見は以下の通りである。まず(a)被験者は、多少の不平等があっても、配分結果に関する不確実性が少ない相手に好意的に振る舞う傾向にあった。これについて追加的な理論分析を行ってみると、既存理論ではこの結果を描写できないことが示された。また(b)不確実性のない環境下において、最終的な配分結果が同じであったとしても、他者の初期保有量の違いによって被験者の振る舞いが異なるという結果を得た。これも同様に、既存の理論では説明がつかないことが分かっている。これらの結果は、既存理論の改善を要求する根拠を示すものであり、背後の意思決定メカニズムの解明を進めていくことが今後の課題となる。 以上の実験研究を、2つのセミナーにて報告した。得られたフィードバックも含めて、さらなる改訂を行っていきたい。また昨年から進めてきたチーム生産と非金銭的インセンティブに関する研究も進行させ、国際学会にて報告した。さらに分野は逸れるが、他分野の研究論文においても、国際雑誌からの改訂要求を受けた。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)