御蔵島に生息するミナミハンドウイルカの生活圏の解明と人間活動の影響評価
Project/Area Number |
17J08294
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Conservation of biological resources
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
辻 紀海香 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ミナミハンドウイルカ / 夜間生態 / 生物音響 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は御蔵島に生息するミナミハンドウイルカの昼夜分布と生活圏に関する基礎情報を得るため、御蔵島の周辺4箇所に設置した水中マイクを用いて24時間の連続録音を既に行っている。それによって得た、2015年6月4-5日と8月16-17日のデータを分析した。記録された音声は、コミュニケーションに使用されるホイッスル、エコーロケーションに使用されるクリックス、威嚇等のコミュニケーションに使用されると考えられているバーストパルスの3種に分類し、1分ごとに各音声の有無を記録した。得られた結果は、時間帯や場所、録音された音声の種類による比較を行った。 その結果、総録音時間は194時間で、4地点すべてにおいてホイッスルとクリックスが記録された。バーストパルスの録音頻度を6月と8月で比較すると、6月の方が有意に録音されていた。先行研究から御蔵島のミナミハンドウイルカの繁殖期は春から初夏と考えられており、イルカは求愛時にバーストパルスを用いることが知られている。6月は繁殖期にあたるため、バーストパルスが多く録音された可能性が考えられた。 明期と暗期で録音された音声の発声頻度に差はなく、夜も昼と同様に島周辺にいると考えられた。また、場所による発声時間帯に違いがあったほか、同じ地点でも日によって発声時間帯が異なった。さらに滞在時間が極端に短く、通過しているのみと考えられる地点があり、同じ島周りでも利用の仕方が異なる可能性が考えられた。先行研究から、御蔵島では日中に採餌行動がほとんど見られないことがわかっている。また胃内容物の研究では、スルメイカやトビウオなどの表層性生物を最も多く含まれていたことがわかっている。そのため、夜間も多くのイルカが日中と同じように浅瀬に滞在しており、採餌時の深場の使用は日和見的である可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)