Project/Area Number |
17J08569
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Plant molecular biology/Plant physiology
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
須田 啓 総合研究大学院大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ハエトリソウ / 接触傾性 / 形質転換 / カルシウム |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の研究結果から,カルシウムセンサータンパク質を導入したハエトリソウの感覚毛を接触刺激すると、葉身の細胞で細胞内カルシウムイオン濃度が上昇することが分かっていた。この濃度上昇は葉身辺縁部の分枝している葉脈から中央脈にかけての範囲で観察された。パラフィン切片を作製し、分枝している葉脈と葉身閉合時に曲率が変化する組織を比較したところ、曲率の変化は中央脈から分枝している葉脈の間で正負が変化することが分かり、中央脈から分枝している葉脈の間の部位の裏側が運動時に凹面から凸面へ変化していることが分かった。以上のことから、カルシウムシグナルは運動時に凹面から凸面に変化する部位とほぼ一致していることが分かった。 このカルシウムイオンの濃度上昇が運動に寄与するのかをロジスティック回帰分析によって評価したところ一度目、及び、二度目の接触刺激後の最大輝度が共に運動に寄与していることが分かり、細胞内カルシウムイオン濃度には運動を引き起こす特定の閾値が存在することが分かった。更に、刺激後に上昇したCa2+濃度がどのように減衰するのか経時変化を調べたところ、ハエトリソウが1度目の刺激情報を保持しておくことの出来る時間と細胞内カルシウムイオン濃度が閾値似下まで減衰するまでにかかる時間が一致することが分かった。以上の結果から、細胞内カルシウムイオン濃度は感覚毛への接触刺激で上昇すること、運動を引き起こす特定の閾値を持つこと、減衰する時間が記憶情報を保持できる時間と一致することが分かった。これらの3つの性質は既往研究で推定されていたハエトリソウの記憶物質が持つ3つのクライテリアを満たしており、以上のことからカルシウムイオンが記憶物質としての性質を満たす分子であることがわかった。 以上の研究の成果をまとめ,国内外の学会にて報告した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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