大振幅疲労・応力保持クリープ相互作用における損傷進展機構
Project/Area Number |
17J08810
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
出口 雅也 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | CuCrZr合金 / クリープ疲労 / 逆遷移クリープ / 転位セル組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
次期基幹ロケットに使われる銅合金に対し、高温クリープ疲労試験と転位組織観察を行った結果、以下の2点の研究成果が得られた。ひとつが、圧縮塑性変形の挿入による転位セル組織の破壊であり、もうひとつが、引張クリープ直前の圧縮塑性変形による逆遷移クリープの発現である。前者については、引張クリープ中に、安定的な転位組織として発達した転位セル組織の一部が、直後の圧縮塑性変形によって破壊され、単純クリープに比べて転位セル組織が断続的に発達したことが、興味深い結果である。後者については、一般的に、一部の固溶強化合金で見られる逆遷移クリープ現象が、過大な圧縮塑性変形によって、析出強化合金でも見られたことが新しい知見である。 転位セル組織の破壊については、Turnerが1979年に「高サイクル疲労変形によって、ステンレス鋼中に形成した転位セル組織が、直後に引張塑性変形(ひずみ10%, 20%)を与えることで、一部または全部が崩壊すること」を報告して以来、類似した研究成果は出されていなかった。わたしの研究により、クリープ疲労の1サイクルの中で、Turnerの報告と似たような現象が起こったことは、興味深い成果出ると言える。 これまでの固溶強化合金で見られていた逆遷移クリープは、固溶元素による引きずりの効果で現れると説明されてきたが、わたしの析出強化合金に対する研究で見られた逆遷移クリープは、直前の圧縮塑性変形の大きさ、ひいては転位密度に起因して発現したもので、この新しいメカニズムを提案できたことは、材料科学的に大きな成果であると言える。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)