Project/Area Number |
17J09141
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Japanese history
|
Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
青木 貴史 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 散用状 / 算勘 / 東寺 / 和市 / 庄園 / 庄未進 / 代官 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、前年度に収集した史料群を用いて、(1)散用状の監査制度である算勘に対する研究、(2)東寺の寺内組織で作成された散用状に対する研究を主たる検討課題として研究を実施した。 (1)については、論文「中世後期東寺における算勘制度の展開」(『ヒストリア』2018年6月号)を発表した。本稿では中世東寺で行われた算勘制度の基本的な内容とその方式の変遷について分析した。まず、算勘者の変遷を検討し、14世紀後半から15世紀期前半にかけて算勘を行う寺僧の人数が増加することを確認し、この時期を散用状の算勘に対して寺僧が関心を高めた時期と評価した。次に、寺僧が算勘への関心を高めた背景を検討し、算勘において寺僧が散用状に記載された和市を変更させることで、年貢額の増加を企図している事例から、算勘が単なる監査ではなく、年貢を増加させるための手段の一つとなっていることを指摘し、これを寺僧が算勘への関心を高めた理由の一つと評価した。 (2)については、史料が連続的に残されていることが判明した浮足方を分析対象に設定し検討した。まず、15世紀後半から16世紀前半にかけての浮足方の収支の変遷を検討し、収入の増減と収支バランスが必ずしも連動しないことを確認した。次に、16世紀にかけて収入が減少した理由を検討し、浮足方の所領からの年貢収取は安定していたものの、京都の米価が16世紀にかけて下落していたため、収入が減少していたことを確認した。最後に、支出について検討し、収入の減少に際して支出すべき費用を他の組織に付け替えることで収支バランスを保つことができた時期が存在する一方で、支出すべき費用を他の組織に付け替えることができずに、借銭で賄っている時期が存在するなど時期に応じて多様な財政運営を行っている事例を検出した。今後は以上の内容をまとめるとともに、それぞれの要因について更なる検討を加える予定である。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)