強相関電子テクスチャによる幾何学的な量子位相の生成と制御の理論
Project/Area Number |
17J09196
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Condensed matter physics II
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉田 悠介 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 層状遷移金属化合物 / ディラック電子系 / トポロジカル絶縁体 / 量子スピン液体 / キタエフ模型 / スピン軌道相互作用 / 電子相関効果 / 第一原理計算 / トポロジカル物性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、トポロジカルなバンド構造に関する昨年度からの発展的研究課題だけでなく、強相関電子系に特有な量子スピン液体についての研究課題にも取り組んだ。まず、昨年度見出した、遷移金属トリカルコゲナイド系のバンド構造に複数の交差点(ディラック点)が現れる機構を他の層状遷移金属化合物にも適用できる形に一般化し、第一原理計算による検証を行った。その結果、ハニカム層状構造を有する遷移金属化合物では多様な形状のバンド交差がe_g軌道系に発現し、それらは圧力印加や元素置換によって柔軟に制御できることを明らかにした。また、こうしたバンド構造は、スピン軌道相互作用のもとで様々なトポロジカルな性質を示すことも明らかにした。この研究成果は、ハニカム層状遷移金属化合物におけるe_g軌道系が、種々のトポロジカル相とその間の相転移を実験的に調べるための新たな舞台となりうることを示すものである。さらに、新しい研究課題として、キタエフ模型とよばれるトポロジカルな量子スピン液体相を示す特異なスピン模型を実現するための物質設計に取り組んだ。その結果、極性のあるハニカム層状構造をなす遷移金属化合物において、電子の配位子を介した間接遷移に大きな非対称性が生じる場合には、反強磁性のキタエフ型相互作用が支配的に働くことを明らかにした。また、第一原理計算によって、大きなキタエフ型相互作用を示しうる候補物質の提案も行った。この研究成果は、キタエフ模型を軸としたトポロジカル磁性の実験的研究を刺激しうる重要な成果である。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)