次世代高効率n型結晶シリコン太陽電池の電圧誘起劣化現象の発生メカニズム解明
Project/Area Number |
17J09648
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Research Fellow |
山口 世力 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 電圧誘起劣化 / n型結晶シリコン太陽電池 / 太陽電池モジュール / 劣化試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である第2年度では,太陽電池セルレベルの電圧誘起劣化(PID)試験法におけるチャンバー内の真空引きが劣化に与える影響,およびn型フロントエミッター(n-FE)型結晶シリコン(c-Si)太陽電池モジュールのPIDに与える光照射の影響を調査した. 前者については,太陽電池セルを封止せずにガラス,封止材,太陽電池セルの積層構造に対して電圧を印加するPID試験法にて,積層構造を置くチャンバー内の真空引きが劣化に与える影響を調べた.電圧1000 V,温度65 °Cという条件において,真空度が~10 Pa程度となるようにチャンバーを真空引きした場合と真空引きしない場合とで比較を行った.これより,チャンバーを真空引きすることで試料中を流れるリーク電流が増大し,結果として劣化が5倍程度速くなることがわかった.試験後の試料を観察すると,真空引きをしていない場合には層間に多量の気泡が観察されたのに対し,真空引きした場合にはそのような気泡は見られなかった.これらより,真空引きは試料の層間に存在し界面抵抗として働く気泡を減らし,結果として劣化を加速すると考えられる.以上より,本PID試験において,真空引きはより高い加速係数を得るために重要であるといえる. 後者に関しては,n-FE c-Si太陽電池モジュールのPIDに与える光照射の影響を調査した.n-FE太陽電池モジュールは3段階の劣化を生じることが知られている.第1劣化は,セル表面に存在する反射防止膜中への正電荷の蓄積に起因する.一方,第2,第3劣化は,モジュール部材中に存在するナトリウムのセル内部への侵入に起因すると考えられる.試験中に試料に疑似太陽光を照射すると,第1劣化の挙動は変化しないが,第2,第3劣化はわずかに遅くなる傾向が見られた.これらより,n-FE c-Siモジュールの第2,第3劣化は光照射によって遅くなる可能性が示唆された.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(22 results)