Project/Area Number |
17J40003
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Japanese literature
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
高橋 麻織 國學院大學, 日本文学科, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2017: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 平安時代 / 生育儀礼 / 源氏物語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究計画の通り、生育儀礼のうち出産に関わる生誕儀礼に焦点を当てた。これまでの研究で明らかにした部分もあり、さらに発展させる形で研究を進めた。特に、新生児が誕生した際の「賜剣」について、調査・検討した。 おもな研究業績は、研究会・シンポジウムでの研究発表「『源氏物語』明石姫君への賜剣―禎子内親王の事例をめぐって―」(古代文学研究会夏季大会、平成29年8月8日)と「『栄花物語』における賜剣の意義―『源氏物語』と創造された〈歴史〉―」(明治大学高麗大学校共催、第8回 国際学術会議、平成29年11月10日)である。いずれも、新生児の枕元に剣を置く生誕儀礼である「賜剣の儀」(=御佩刀の儀)について取り上げたもので、この儀礼の政治的意義を剣の贈り主に求めることで、先行研究とは異なる視点を示した。 また、研究論文「薫の生育儀礼の政治的意義―産養・五十日の祝い・元服をめぐって―」原岡文子・河添房江編『源氏物語 煌めく言葉の世界 Ⅱ』(翰林書房、平成30年4月刊行)を発表した。『源氏物語』第三部の主人公・薫は、その存在の二面性から、生育儀礼の描かれ方が史実とは乖離する。ここでは、薫の生育儀礼、産養・五十日の祝い・元服について取り上げた。産養の七夜の主催者は、生母が中宮(皇后)である場合のみ今上天皇が務めることが規範となっていたにも関わらず、薫の誕生時の七夜の産養は今上帝が主催するという異例の事態であった。それだけでなく、五十日の祝いの「供餅者」を光源氏自身が務めることや、元服に際して冷泉院・秋好中宮の養子となることなど、不義の子である薫の処遇には、光源氏の政治的な思惑が見えることについてまとめた。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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