Project/Area Number |
17K19310
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Agricultural economics and rural sociology, Agricultural Engineering, and related fields
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
清水 浩 京都大学, 農学研究科, 教授 (50206207)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2017: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 根圏低温処理 / 光ストレス / 光刺激 / 高付加価値 / 施設園芸・植物工場 / 遺伝子発現 / 環境調節 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、青色光のみを刺激として与え、そのレスポンスを定量化する実験を実施した。供試植物グリーンウェーブ(Lactuca sativa L. cv. Greenwave)(タキイ種苗)を使用した.発芽処理後,グロースチャンバー内の育苗棚を使用し光強度100 umol m-2 s-1の白色LEDパネルの下,養液を灌水させたトレー内で7日間育苗した(育苗1).さらに同じ育苗棚で育苗用栽培トレーに移植し,光強度が180-200 umol m-2 s-1の下で14日間栽培(育苗2)した. その後,個体同士の間隔が広い栽培トレーに移植を行い,以前の光源から変更したラインLEDを1実験区あたり12本使用し、収穫日前の数日間に青色光のみ照射に切り替え,光強度は180 umol m-2 s-1のもとで栽培し、収穫直前に青色光を刺激として与えたときの効果について検討を行った。青色光照射による個体への影響について目視では違いはあまり観察できなかった.また、生体重と地上部生体重、乾物率,茎長,葉枚数について有意差が認められなかった。アスコルビン酸含量とカロテノイド含量については、アスコルビン酸含量は,青色光の照射期間が増加するに伴い,有意に増加した.その一方でカロテノイド含量は有意な増減がなく,増加傾向も観察されなかった. このように収穫直前に青色光のみを照射することで、アスコルビン酸含量が増加することが明らかとなった。現段階では、成分としてアスコルビン酸とカロテノイドのみしか測定していないが、アスコルビン酸が増加したことから、関連する抗酸化物質の生合成を青色が促進する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年度に光刺激と温度刺激を組み合わせて、ストレスとして与えたが、現場で温度刺激を与えることは設備的・コスト的な負担が大きく、今年度は光刺激のみでの可能性について追求し、ある程度の効果が得られることが明らかとなった。本研究は、植物に刺激やストレスを付加することによって、高付加価値な植物を生産することを目的としており、青色光を収穫直前に少しだけ照射することで、抗酸化物質の生合成が促進されることが判明したことは、意義深いことである。
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Strategy for Future Research Activity |
光刺激だけでアスコルビン酸の生合成が促進されることが明らかとなったので、アスコルビン酸以外の抗酸化物質についても、その定量化について検討したいと考える。営業運転している生産施設で、養液温度を低下させることは現実的ではなく、光刺激を与えるだけで良いとなれば実現性が大きく進展する。
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