外部環境の因果関係を学習し行動するための神経メカニズムのモデル
Project/Area Number |
18047014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
青柳 富誌生 Kyoto University, 情報学研究科, 講師 (90252486)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥8,500,000 (Direct Cost: ¥8,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | 神経科学 / 脳・神経 / 情報工学 / 数理モデル / 同期 / 力学系 / アトラクター / ベイズ統計 |
Research Abstract |
本研究では、脳が環境に適用していくメカニズムに絡んで、発火タイミングが重要であるとの観点で神経ネットワークの数理モデルを構成した。この際に問題となるのは、現実の神経系は単体の神経細胞であっても膜電位、複数のイオン等が複雑に相互作用している非線形力学系と見なせ、しばしばダイナミクスの本質を捉えるのが困難であり、結果としてネットワークレベルの本質的な現象の理解の障壁になっている点である。しかしながら、近年の非線形力学理論の発展により、複雑な力学系から本質を捉えた簡単な力学系へ自由度を逓減する幾つかの弱非線形解析の理論(位相振動子解析など)が提唱されている。この手法を用いて、ニューロンのダイナミクスに関してより簡単で解析可能な力学系に簡略化することで、発火タイミングが重要である神経系のネットワークの性質を理論的に解析した。具体的には、(1)位相ダイナミクス解析を用い、位相応答曲線によるニューロンの同期特性の解析を行う。(2)大規模な数値計算を行い理論の検証や解析が困難な場合のネットワークの性質を詳しく調査した。(3)現代的な統計学の手法(カーネル法やベイズ推定など)を用いて、マルチユニットから得られた発火パターンの情報表現を調べた。たとえば同期発火が行動発現に関わっていれば、通常は平均発火率を重視し、同期発火は行動遷移に関わっているとして情報をデコードすると効率的である。この点を、現代的な統計学を援用することで、実際のマルチユニットデータを解析することで予備的検証も行った.更に、基板上に培養した神経細胞のデータを解析することで、神経ネットワークの形成過程の様子を解析し、環境との相互作用と観点から研究を開始した。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)