Basic Study of Sport Administration in early 19th-century Britain

• Project/Area Number: 18500504
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
• Allocation Type: Single-year Grants
• Section: 一般
• Research Field: Sports science
• Research Institution: Nara National College of Technology
• Principal Investigator: MATSUI Yoshiaki Nara National College of Technology, 一般教科, 准教授 (00249822)
• Project Period (FY): 2006 – 2008
• Project Status: Completed (Fiscal Year 2008)
• Budget Amount: ¥1,930,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥330,000); Fiscal Year 2008: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000); Fiscal Year 2007: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000); Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
• Keywords: スポーツ史 / イギリス / スポーツ / 行政 / 19世紀 / 制定法 / 動物虐待 / 公道 / 動物闘技 / ストリート・フットボール / イギリス議会

Research Abstract

ともに1835年に成立した動物虐待法と公道法は、イングランドにおける前近代的なスポーツに対する法的規制としての歴史的意義を有していた。両法は、アニマル・スポーツと公道でのスポーツ活動を合法的に実施するための条件として、「生活妨害」、「風紀紊乱」、「迷惑行為」に該当する要素の払拭と、「動物の福祉」、「万人の通行権」への配慮を提示し、それらの近代化を促した。両法が成立するまで、動物闘技ならびに公道でのスポーツ活動の違法性は、コモン・ロー上の「生活妨害罪」の適用を通して示されているに過ぎなかった。だがその一方で、両法は狩猟、テニス、ファイヴズ、クリケットなどを意図的に対象から除外してもいた。そのため、それらの近代化を停滞させ、前近代性を温存させる側面も有していた。
続いて『チティの実用制定法集』第5版を検討した結果、19世紀の制定法に基づくスポーツ規制の広がりは以下のとおりであることが明らかとなった。
「動物」、「陸軍」、「鳥」、「刑法」、「犬」、「魚」、「狩猟の獲物」、「遊戯と賭博」、「公道」、「未成年者と子供」、「酩酊アルコール飲料」、「市場と定期市」、「首都ロンドン」、「警察」、「大衆娯楽」、「公衆衛生」、「鉄道」、「歳入」、「船舶」、「日曜日」、「放浪者」
19世紀イギリスにおけるスポーツの近代化に関しては、上記項目に分類された制定法諸規定を検討する必要がある。また、その際には個々の制定法の背後にある政治的意図に加え、個々の制定法が施行された後の諸判例の検討も必要となるだろう。イングランドにおけるスポーツに対する政治的な介入はその近代化を促すきっかけになると同時に、その背後にあった政治的な意図についての再考を促している。

Research Products

• [Journal Article] 19世紀初頭ロンドンの闘犬文化複合:1832年の下院特別委員会報告書を手がかりとして (2008)
  • Author(s): 松井良明
  • Journal Title: スポーツ人類学研究 9 Pages: 111-116
  • NAID: 130004184349
  • Peer Reviewed
• [Journal Article] 19世紀初頭ロンドンの闘犬文化複合 : 1832年の下院特別委員会報告書を手がかりとして (2008)
  • Author(s): 松井良明
  • Journal Title: スポーツ人類学研究 9 Pages: 111-116
  • NAID: 130004184349
  • Peer Reviewed
• [Journal Article] 19世紀初頭ロンドンにおける闘犬文化複合:1832年の下院特別委員会報告書を手がかりと〓 (2008)
  • Author(s): 松井 良明
  • Journal Title: 『スポーツ人類学研究』(掲載確定)
  • Peer Reviewed
• [Journal Article] 19世紀イギリスにおける動物闘技の違法性と制定法に関する基礎的研究:動物虐待法(1835年)と先行法との歴史的関連を中心として (2007)
  • Author(s): 松井良明
  • Journal Title: スポーツ史研究 20 Pages: 35-50
  • NAID: 110006242254
  • Peer Reviewed
• [Journal Article] イギリスにおけるスポーツの近代化と刑法に関する基礎的研究:公道でのスポーツ活動の違法性と公道法(1835年)との歴史的関係について (2007)
  • Author(s): 松井良明
  • Journal Title: 体育学研究 52-2 Pages: 213-225
  • NAID: 110006271878
  • Peer Reviewed
• [Journal Article] 19世紀イギリスにおける動物闘技の違法性と制定法に関する基礎的研究:動物虐待法(1835年)と先行法との歴史的関連を中心として (2007)
  • Author(s): 松井 良明
  • Journal Title: スポーツ史研究 20 Pages: 35-50
  • NAID: 110006242254
• [Journal Article] イギリスにおけるスポーツの近代化と刑法に関する基礎的研究:公道でのスポーツ活動の違法性と公道法(1835年)との歴史的関係について (2007)
  • Author(s): 松井 良明
  • Journal Title: 体育学研究 52-2 Pages: 213-225
  • NAID: 110006271878
• [Presentation] ボクシングはなぜ合法化されたのか : 英国スポーツの近代化と刑法 (2008)
  • Author(s): 松井良明
  • Organizer: 遊戯史学会第20回例会
  • Place of Presentation: 東京都新場橋区民館
  • Year and Date: 2008-11-29
• [Presentation] ボクシングはなぜ合法化されたのか:英国スポーツの近代化と刑法 (2008)
  • Author(s): 松井良明
  • Organizer: スポーツ人類学会スポ人サロン
• [Presentation] ボクシングはなぜ合法化されたのか:英国スポーツの近代化と刑法 (2008)
  • Author(s): 松井良明
  • Organizer: 遊戯史学会第20回大会
• [Presentation] 19世紀初頭ロンドンにおける闘犬文化複合:1832年の下院特別委員会報告書を手がかりとして (2007)
  • Author(s): 松井良明
  • Organizer: スポーツ人類学会第8回大会
• [Presentation] 19世紀イギリスにおけるスポーツと「新警察」に関する法制史的研究:首都警察法(1839年)における関連諸規定を手がかりとして (2006)
  • Author(s): 松井良明
  • Organizer: スポーツ史学会第20回大会
• [Book] スポーツの近代化と刑法との歴史的関係に関する研究:19世紀イングランドの制定法を手がかりにして (2008)
  • Author(s): 松井良明
  • Publisher: 博士論文、日本体育大学
• [Book] スポーツの近代化と刑法との歴史的関係に関する研究:19世紀イングランドの制定法を手がかりにして (2008)
  • Author(s): 松井 良明
  • Total Pages: 138
  • Publisher: 日本体育大学【博士論文】
• [Book] ボクシングはなぜ合法化されたのか:英国スポーツの近代史 (2007)
  • Author(s): 松井良明
  • Publisher: 平凡社