鉱物における構造色の基礎研究-レインボーガーネットを例として-
Project/Area Number |
18654093
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Petrology/Mineralogy/Science of ore deposit
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
下林 典正 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 准教授 (70235688)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | ガーネット / イリデッセンス / 構造色 / レインボーガーネット |
Research Abstract |
奈良県吉野郡天川村より採集された,イリデッセンスによって虹色に輝く"レインボーガーネット"を試料に用いて電子顕微鏡観察を行った結果,本産地のレインボーガーネットが通常のガーネットでは見られない波状のラメラ組織および数百nmオーダーの微細なラメラ組織をもつことを示し,後者の微細ラメラによる光の干渉がイリデッセンスを引き起こすことを明らかにした。しかし,電子顕微鏡による観察だけでは,作製試料に依存した局所的な情報のみに限られてしまい,例えば試料全体の歪みの分布などの情報を得ることは困難である。そこで,これまで電子顕微鏡を用いて観察してきたレインボーガーネット中のラメラ組織の形成に格子欠陥等の結晶不整が関連しているのかを検証するために,放射光を用いたX線トポグラフィーによる結晶評価を行なった。実験はSPring-8のBL28B2に設置された白色X線トポグラフカメラを用いて,室温で撮影を行なった。その結果,得られたトポグラフ像においては,ほとんどの回折斑点内に結晶外形に垂直方向に伸長した2または4本の筋が確認できた。これまでの電子顕微鏡による観察から確認されている累帯構造・波状ラメラ組織・微細ラメラ構造のうち,累帯構造および微細ラメラ構造は結晶外形に平行な構造を持っており,本実験で得られた結晶外形に垂直方向に伸びた筋の成因としては考えにくい。そのため,波状ラメラ組織がこの筋の成因だと考えられる。 前年度の報告書に「レインボーガーネットの構造色の原因は,初生的には微細ラメらによる多層膜干渉による」が、「その副次的な効果を波状組織が担っている」と仮説した。今回観察された波状組織による僅かな方位のズレがその副次的な効果を与える要因である可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)