ダニの唾液由来免疫抑制因子を用いるダニ媒介性病原体の伝播阻止
Project/Area Number |
18658117
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小沼 操 Hokkaido University, 名誉教授 (70109510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 和彦 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 准教授 (90250498)
今内 覚 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教 (40396304)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | フタトゲチマダニ / ダニ唾液由来因子 / 免疫抑制因子 |
Research Abstract |
ダニの発現遺伝子の網羅的解析のため吸血5日目のフタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)唾液腺を用いてEST解析(発現タグ解析)を行った。得られた653配列を米国NCBIのblastXプログラムを用いて蛋白データベースと比較したところ、232配列(36%)で有意な相関を示す類似遺伝子が見つかった。その大半は細胞の生存に必要な、いわゆるハウスキーピング遺伝子であったが、1/3は宿主の生理活性に何らかの影響を与え得る因子であると推察された。今回得られた遺伝子の一つは抗凝固因子であるmadanin1と塩基配列で88%、アミノ酸配列で66%の相同性を示した。そこで本因子の生物活性を解析したところ抗凝固活性が認められた。一方、免疫抑制作用が示唆される1配列について宿主免疫への影響を解析した。その結果、牛末梢血単核球(PBMC)やマウス脾臓細胞の増殖反応を濃度依存的に抑制し、サイトカイン(IL-2、IL-12p40およびTNF-α)の発現も強く抑制した。また、BALB/cマウスへの接種では、脾臓の萎縮が認められ、これらのマウス由来の脾臓細胞は各種Mitogenに対する増殖反応が著しく低下し、Microarray解析では免疫活性化因子の発現抑制も認められた。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)