Budget Amount *help |
¥30,160,000 (Direct Cost: ¥23,200,000、Indirect Cost: ¥6,960,000)
Fiscal Year 2007: ¥6,890,000 (Direct Cost: ¥5,300,000、Indirect Cost: ¥1,590,000)
Fiscal Year 2006: ¥23,270,000 (Direct Cost: ¥17,900,000、Indirect Cost: ¥5,370,000)
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Research Abstract |
相互作用の主観評価の定量化に向けて,昨年度から行っている2つのアプローチが有望であったことを受けて,引き続き構成的アプローチとトップダウンの分析的なアプローチを継続した。 トップダウンの分析的なアプローチでは,ロボットが行った無意識的な振る舞い(例えば,頭をかく,腕を組むといった振る舞い)を人が無意識にまねる度合いを主観評価と比較する実験を,人間型ロボットとアンドロイドの双方を利用して進めた。しかし,こちらのアプローチでは,これらのロボットの大局的な振る舞い(例えば,一緒に何か話し始める,作業をする,など)における同期がとれていないことがおそらく原因となり,無意識の模倣と主観評価の有意な関係を見いだすことが出来なかった。この結果は,構成的アプローチの進展が,トップダウンの分析にも影響することを示していると考えられる。一方,人間型ロボットRobovieとAsimoを比較した結果(IEEE Trans。on Roboticsに採択)からは,主観的印象が大きく違っても,動きレベルに現れる影響は,0.2秒ほどの反応遅延時間や,20cm程の対話距離の差にしか表れず,人間型ロボットRobovieと猫型ロボットiCatの比較からは,大きさや形状が大きく違っても,対話の中での知性が同程度なら,ロボットの自律性の評価は変わらないと言った知見も得られた。 構成的アプローチからは,大局的な振る舞いにおいて同期をとるべく,人の立ち位置をモデル化するロボットを作り,ものを説明する際の立ち位置を最適化するロボットを実現した。この結果は,人とロボットとの相互作用に関する最難関の国際会議HRI2008(採択率35%)に採択された。 2年の研究期間の最終年度となる今年は,査読付きジャーナル論文5本,国際会議5件が採録されるなど,大きな成果を上げた。
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