高剛性を有する超弾性Cu-Al-Mn系合金の開発とその低侵襲医療デバイスへの展開
Project/Area Number |
18686055
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
須藤 祐司 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 准教授 (80375196)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥28,990,000 (Direct Cost: ¥22,300,000、Indirect Cost: ¥6,690,000)
Fiscal Year 2007: ¥11,830,000 (Direct Cost: ¥9,100,000、Indirect Cost: ¥2,730,000)
Fiscal Year 2006: ¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
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Keywords | 形状記憶合金 / Cu-Al-Mn / マルテンサイト変態 / ベイナイト変態 / 超弾性特性 / 集合組織 / 結晶粒径 / 応力ヒステレシス / メルテンサイト変態 |
Research Abstract |
本研究では、全年度の知見を基に、Cu-Al-Mn系超弾性合金の高強度化およびその応用を目指し、本合金の低温時効硬化現象を詳細に調査し以下の知見を得た。 [1.超弾性特性] Cu-Al-Mn-Ni合金において、集合組織および粒径ならびにベイナイト変態を適切に制御することにより、1000MPaの超弾性プラトー応力かつ4%程度の超弾性歪みを示す高強度超弾性合金のが得られる事が分かった。時効処理によりベイナイト変態した超弾性合金のマルテンサイト変態誘起応力の温度依存性dσ/dTは、焼入れまま材のそれよりも小さく、その値はクラジウス-クラペイロンの関係より予測される値と一致する。本合金のdσ/dTはTi-Niのそれに比べ、約1/3程度であり、温度が変化する環境にておいてもほぼ一定の超弾性回復応力が得られる。 [2.疲労特性] 時効処理により高強度化したCu-Al-Mn系超弾性合金の疲労特性を引張サイクル試験により評価した所、従来合金に比し、疲労強度が極めて高く優れた疲労特性を示すことが分かった。これは、ベイナイト変態による析出硬化により母相が強化され転位が動きにくくなったためと考えられる。集合組織、粒径、析出硬化を適切に制御することによりTi-Niに匹敵する疲労特性を示す。 [3.応用] 上記の知見を基に、加工熱処理による組織制御を駆使し、剛性傾斜型のガイドワイヤー(GW)の試作を試みた。本剛性傾斜型GWは、従来Ti-Ni超弾性GWに比し、優れた突き出し性、トルク伝達性を示し、操作性に優れる。また、高強度・高超弾性歪みを有する合金を用いた制震部材の開発を検討し特許出願を行った。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)