積雪期における森林生態系からの二酸化炭素放出メカニズムの解明
Project/Area Number |
18710002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高木 健太郎 Hokkaido University, 北方生物圏フィールド科学センター, 助教 (20322844)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | 北方林 / 積雪 / 冬季 / 二酸化炭素 / フラックス / 呼吸 |
Research Abstract |
積雪寒冷地域における冬季の大気一土壌間の二酸化炭素輸送メカニズムを明らかにするために,雪面下の二酸化炭素濃度・温度プロファイルを測定するシステムを小型二酸化炭素濃度計と熱電対温度計,データロガー,タイマ,リレーにより構築し,北海道大学天塩研究林林内の森林伐採跡地に設置した.雪面からの二酸化炭素放出量を評価するために,三次元超音波風向風速計とオープンパス型CO_2/H_2O分析計を用いた二酸化炭素フラツクス観測システムを積雪内濃度プロファイル測定地点に隣接する場所に設置した.近接した場所において,融雪量,積雪深,地温の観測を行った. 積雪による地温低下緩和によって冬季も土中の微生物による呼吸が行われ,土壌から積雪内部に二酸化炭素が供給されることが明らかになった。二酸化炭素は積雪内で下層ほど濃度が高くなる濃度勾配をもって分布し,弱風速時には雪面上の大気との濃度差が3000ppmに達した。一方,強風時には空気塊が積雪内部に進入し大気との濃度差が大きく減少した。 以上の観測結果に基づいて,積雪を介した二酸化炭素の挙動について検討した結果,以下の関係を考慮することにより再現できることが明らかになった。 1.指数関数的に地温に依存する地面からの二酸化炭素発生 2.拡散則に従う積雪内部の二酸化炭素の雪面への移動(弱風速時:摩擦速度0.1ms-1以下) 3.摩擦速度に比例する空気塊の移動による二酸化炭素の雪面への移動(強風速時:摩擦速度0.1ms-1以上)
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)