ナノ構造認識ペプチドを用いるタンパク質非吸着表面の創製
Project/Area Number |
18710093
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
芹澤 武 The University of Tokyo, 先端科学技術研究センター, 准教授 (30284904)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | ポリメタクリル酸メチル / ファージディスプレイ法 / ペプチド / 表面プラズモン共鳴法 / オリゴエチレングリコール / タンパク質吸着 / ファージディスプレイ / ステレオコンプレックス / 特異結合 / 表面プラズモン共鳴 |
Research Abstract |
イソタクチックポリメタクリル酸メチル(it-PMMA)に特異的に結合するc02ペプチド(ELWRPTR)の片末端をユニット数4から12のオリゴエチレングリコールで化学修飾した。得られたc02誘導体のit-PMMAフィルム表面への結合と、その後のタンパク質の吸着特性について表面プラズモン共鳴法により定量的に評価した。タンパク質には、ヒト血清アルブミン、フィブリノーゲン、リゾチーム、ヒト免疫グロブリンなどの表面電荷、形態、分子量が異なるものを用いた。タンパク質の濃度は1 μMとした。c02誘導体は外来のオリゴエチレングリコールによる化学修飾にもかかわらず、it-PMMAフィルム表面に良好に結合することがわかった。ペプチドの固定化量、固定化時間、オリゴエチレングリコールの長さ、オリゴエチレングリコールの末端構造、タンパク質の種類などを変化させ様々な条件下でタンパク質の吸着について検討したが、いずれの場合も吸着挙動はペプチドを固定化していないit-PMMAフィルム表面と同等であることがわかった。理想的に自己組織化単分子膜(SAM)が形成されれば、4ユニット程度のオリゴエチレングリコールでタンパク質吸着が抑制できることが知られていることから、ここで検討したc02誘導体はit-PMMA表面にブラシ状に固定化されているのではなく、フィルム表面近傍に潜り込むように浸透し、結合していることが示唆された。実際に、あらかじめc02ペプチドを固定化し、化学結合により後からオリゴエチレングリコールを表面化学修飾することも試みたが、全く反応しなかった。よって、PMMA結合性ペプチドに関しては、短鎖のオリゴエチレングリコールの化学修飾によるタンパク質非吸着表面を得ることは難しいことが明らかになった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)