プルトニウム化合物超伝導体におけるスピン揺らぎの微視的研究
Project/Area Number |
18740217
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Condensed matter physics II
|
Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
酒井 宏典 Japan Atomic Energy Agency, 先端基礎研究センター, 研究職 (80370401)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | 強相関電子系 / 物性実験 / 超伝導 / 核磁気共鳴 / プルトニウム化合物 |
Research Abstract |
1.超伝導体PuRhGa_5の参照物質と考えられるPuIrGa_5の単結晶においてGa核四重極共鳴(NQR)実験を行った。主要なサイトである69Ga(2)核の核四重極周波数ν_Qは、PuRhGa_5の約29.15MHzに比べて、約28.5MHzと大きく異なっていることがわかった。共鳴周波数線幅Δνも半値全幅約0.17MHzと、PuRhGa_5の約0.05MHzと比べると広かった。線幅は、ν_Qの分布と考えられ、PuIrGa_5はPuRhGa_5に比べて単結晶育成が難しく、結晶性が悪いことにも関係している。1.5Kまで実験を行ったが、超伝導転移は見られなかった。また反強磁性秩序も起こらないことが確認できた。NQR緩和率(1/T_1)測定も行い、その温度(T)変化は100K以下でコリンハ的挙動、すなわち(T_1T)^<-1>=一定の振る舞いをしていることがわかった。(T_1T)^<-1>の値もPuRhGa_5の超伝導転移直上の値に近く、電子状態は類似していることがわかった。 2.PuRhGa_5の関連物質である反強磁性NpCoGa_5の単結晶においてGa核、および、Co核核磁気共鳴(NMR)実験、NQR実験を行った。1/T_1の解析から、常磁性状態において、反強磁性スピン揺らぎが、超伝導体であるPuCoGa_5やPuRhGa_5に比べて、非常に増強されていることがわかった。69Ga(2)核のν_Qは28.8MHzとPuRhGa_5に比べてやや小さい。反強磁性秩序状態における詳細なNMR、NQRスペクトル解析から、Gaサイト、Coサイトにおける電場勾配の変化を検知した。5f電子状態を大きく反映しているものと考えている。
|
Report
(2 results)
Research Products
(12 results)