新規な蛋白質三次構造決定法の開発とアミロイド凝集体の毒性発現機構解明への応用
Project/Area Number |
18750003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平松 弘嗣 Tohoku University, 大学院・薬学研究科, 助教 (90419995)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 赤外分光法 / 蛋白質 / 遷移双極子相互作用 / 同位体効果 / アミロイド線維 / 赤外吸収スペクトル,FT-IR / 紫外共鳴ラマンスペクトル / アミロイドβ |
Research Abstract |
遷移双極子相互作用によるカルボニル基の振動数シフトと分子構造の関係を明らかにすることを目的として、まずAla-AlaとAla^*-Ala(^*はカルボニル基に^<13>Cが含まれることを示す)の赤外スペクトルを比較し、遷移双極子相互作用が無い場合の^<12>C=Oおよび^<13>C=OアミドI振動数をそれぞれ1666cm-1,1626cm-1と決定した。これを再現するよう力の定数および換算質量の変化を求めた。次にβストランドおよび折り返し部分からなる配列^1KTWNPATGKWTE^12を用い、これらのうちT2,W3,P5,A6,T7,G8,W10,T11にそれぞれ^<13>C同位体ラベルした場合の赤外スペクトルを測定した。同位体置換により現れるスペクトルの変化は、置換残基がβストランドに含まれる場合と折り返し部分に含まれる場合で異なる結果が見られ、同位体置換の前後で差スペクトルを取ると、前者では〜1630cm-1に強度が大きく幅が狭い負のピークが現れること、後者では強度の比較的小さい複数の負のピークがアミドI領域全体に分布したパターンが現れること、がそれぞれわかった。遷移双極子相互作用を考慮した計算により、実測された差スペクトルの置換残基二次構造依存性は、二次構造ごとに振動モードが分離していること(カップリングが小さいこと)、および二次構造ごとに遷移双極子相互作用の仕方が異なること(振動数が異なること)に由来することが明らかになった。赤外スペクトルのアミドIバンドに現れる同位体置換効果から置換残基の二次構造を決定するための手がかりとして有用である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)