イミン又はニトリルからの触媒的ナイトレン錯体生成法の開発とその合成反応への利用
Project/Area Number |
18750028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鷹谷 絢 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 助教 (60401535)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ナイトレン / オキシム / インドール |
Research Abstract |
前年度までに、ο-メチル-α-フェニルアセトフェノンオキシムに対し、塩基としてt-ブトキシカリウムを作用させると、2-フェニルインドールがその3位で酸化的二量化を起こした生成物が中程度の収率で得られることがわかった。反応機構として、塩基によってオキシムのα位水素が引き抜かれて生じるN-カリウムエナミンから、メトキシ基のα脱離によりナイトレン中間体が生じ、これが分子内の適切な位置にあるベンゼン環を含んだ電子環状反応を起こす、またはベンゼン環の炭素-水素結合への挿入を起こすことで2-フェニルインドールを与え、これが酸化的二量化を起こしたものと考えられる。そこで本年度は本反応の収率向上を目指し、種々反応条件等について検討を行った。その結果、酸素原子上にメチル基を持たないオキシムを用いて反応を行うと、同様の二量化生成物はまったく得られずに、2-フェニルインドールが低収率ながら得られることを見いだした。これは、前述した反応機構に従い、目的のナイトレン中間体を経由して得られたものと考えられる。また、α位フェニル基が存在しない基質を用いて同様にナイトレン中間体を発生させ、分子間あるいは分子内での捕捉を種々試みたが、いずれも原料が回収されるにとどまったことから、ある程度の酸性度を持つα水素の存在が必須であることが明らかとなった。以上のように、一般性等について今後のさらなる検討が必要であるものの、オキシム誘導体を原料とするナイトレン中間体発生法を見いだすことができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)