Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,リアルタイムの河川流量予測とその不確実性評価に基づく超過洪水時のダム群統合操作法を提案することである。平成18年度は,それを実現するための基礎的な技術の開発として,(1)リアルタイム広域分布型流出予測システムのフィルタリング手法の開発と,(2)動的計画法に基づくダム群統合操作シミュレーションモデルの開発を行った。 (1)リアルタイム広域分布型流出予測システムのフィルタリング手法の開発 淀川流域を対象とした分布型流出モデルに,時々刻々入手する実績降雨と6時間先までの予測降雨とを入力し,リアルタイムで河川流量を予測するシステムを開発した。さらに,流出予測の精度を向上するため,時々刻々入手する複数地点の観測流量をもとに,分布型流出モデルをフィルタリングする方法について検討した。具体的には,河道部の洪水追跡モデルに,流出モデルからの流入量予測の誤差をバイアスとして補正することができるカルマンフィルタを適用し,バイアス補正による流出予測精度の向上を確認した。 (2)動的計画法に基づくダム群統合操作シミュレーションモデルの開発 流出予測の不確実性を考慮したダム群統合操作法に関する検討を進める前段階として,降雨流出量が完全に予測できる状況を想定した決定論的動的計画法に関する研究を実施した。具体的には,分布型流出モデルで計算する降雨流出量を入力情報とし,河道モデルで計算する河川流量を目的関数とする,ダム群統合操作シミュレーションモデルを開発した。開発したモデルを淀川流域内の木津川流域に適用し,超過洪水時のダム群操作についていくつかのシミュレーションを行った。これにより,事前放流の実施や洪水調節方式の変更が治水効果の向上に及ぼす影響を定量的に分析した。
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