Project/Area Number |
18760521
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
金 へよん University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (20333841)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 生体材料 / 形状記憶合金 / 超弾性合金 / チタン合金 |
Research Abstract |
前年度の研究で、Zrはβ相安定化元素として働き、Nbの変わりに添加すると変態温度を一定に保ちながら変態歪みが大きくなることが分かった。今年度では、溶体化処理材で最も超弾性回復歪みが大きかったZrが12-24at%程度のTi-Zr-Nb系合金の加工熱処理が内部組織および超弾性特性に及ぼす影響を調べた。Ti-Nb二元合金の場合、573-673Kの温度範囲で3.6-36ksの時間で時効を施すと、大きさが数ナノ程度のω相の析出によりすべり臨界応力が上昇し、超弾性特性が改善できた。Zr濃度が増加するとω相が析出する温度が低温側に移動し、Zr濃度が18-24at%の組成では373Kの時効でもω相が大きく成長した。様々の組成の合金について、ω相が超弾性特性に及ぼす影響を調べた結果、ω相のサイズが超弾性特性はω相の大きさが10nm以下では改善できたが、それ以上、成長すると脆化してしまい、超弾性特性は劣化することが明らかになった。次に、冷間加工後に焼鈍温度と時間を変化させ、集合組織と内部組織を調べた。圧延材の集合組織はNbとZr濃度によって異なった。例えば、Zr濃度が18at%の場合、Nb濃度が10-17at%の組成では非常に弱い集合組織が形成され、また結晶粒は非常に微細であり、機械的特性の異方性は少なかった。Nb濃度が18at%以上では強い加工集合組織が観察され、機械特性に異方性が確認できた。Nb濃度を一定にしてZr濃度を変化させた場合も類似な傾向が確認できた。773K以上で回復・再結晶が起こり、焼鈍温度が上昇すると結晶粒が大きくなった。超弾性特性は773-873K焼鈍材で最も優れることが分かった。以上の結果からTi-Zr-Nb合金の超弾性特性は内部組織に大きく依存し、集合組織、析出物、結晶粒径の制御により改善できることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)