Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Research Abstract |
生体内における核酸の伸長反応において,DNAあるいはRNA合成酵素は,一般的に核酸性の鋳型を用いてそれに相補的な配列を合成する。ポリAポリメラーゼ[Poly(A)polymerase]は,鋳型として核酸を用いることなく,決まった配列を付加・伸長する。ポリAポリメラ-ゼは,そのアミノ酸配列の相同性から,真核生物由来のポリAポリメラーゼのグループと真正細菌由来のポリAポリメラ-ゼのグループに分けられる。現在までに真核生物ポリAポリメラーゼのX線結晶構造解析は行われているが,真正細菌由来のポリAポリメラーゼの構造は未だに決定されていない。本研究では,真正細菌由来のポリAポリメラーゼを題材として,構造を基にした生化学的手法により,この酵素が鋳型を用いずにRNAを合成する分子機構を明らかにすることを目的としている。 申請者は,前年度に大腸菌および緑膿菌由来のポリAポリメラーゼ結晶化を試みたが,良い結晶は得られなかった。今年度は,同じく真正細菌に属するChromobacterium由来のポリAポリメラvゼと,GeobactOr由来のポリAポリメラーゼについて,クローニングと大量発現,精製を行い,結晶化のスクリーニングを行った。しかし,良い結晶は析出しなかった。昨年,今年度と,4つの菌に由来するポリAポリメラ-ゼを扱ったが,いずれもやや溶解度が低いという特徴があったため,結晶が得られないのではないかと考えた。そこで,大腸菌のポリAポリメラーゼを使って,溶解度の高いコンストラクトの作成を試みた。その結果,C末欠損mutantよりも,tagの位置の変更が効果的で,最終的には溶解度が10mg/mlを超えるコンストラクトが得られた。このコンストラクトを使用して,結晶化のスクリーニングを行った。
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