Project/Area Number |
18780091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioproduction chemistry/Bioorganic chemistry
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
甲斐田 大輔 The Institute of Physical and Chemical Research, 吉田化学遺伝学研究室, 協力研究員 (60415122)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | スプライシング / mRNA / 低分子化合物 |
Research Abstract |
前年度において同定したFR901464の細胞内標的であるSF3b複合体とFR901464との結合様式を詳細に検討した。なお,以後の実験ではFR901464のメチルアセタール体であり、化学的により安定な化合物スプライソスタチンAを用いた。まず、スプライソスタチンAとSF3b複合体の結合が、共有結合と非共有結合のいずれであるかを確かめたところ、この結合は非共有結合であることがわかった。次に、SF3b複合体は7つのタンパク質からなっていることが知られているが、スプライソスタチンAはどのタンパク質と直接結合しているかを検討したところ、断定はできないものの、構成タンパク質のSAP155,もしくはSAP130のいずれかに結合していることが示唆されるデータを得た。 次にスプライソスタチンA処理によって蓄積した未成熟mRNAが核外に輸送されるのかどうかを確かめるために、FISH法を用いpoly(A)-RNAの局在を観察したところ、その大部分が核内に蓄積しスプライシング因子であるSC35と共局在を示した。しかし、核内と細胞質のmRNAを分画しRT-PCR法を用いて実験を行ったところ、未成熟mRNAの一部は核外に局在していることがわかり、その一部の細胞質に輸送された未成熟mRNAが翻訳され異常なタンパク質が生成されていることが示唆された。しかし、何種類かの遺伝子においてスプライソスタチンA処理による未成熟mRNAの蓄積と、異常タンパク質の生成に関して実験を行ったところ、調べた限り全ての遺伝子で未成熟mRNAの蓄積が観察されたものの、異常なタンパク質の生成はいくつかの遺伝子に限られていた。以上のことから、スプライソスタチンAは未成熟mRNAの核外輸送にも関わっていることが示唆された。
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