乳癌細胞の肺転移能を亢進させる遺伝子FOXC2とその臨床細胞病理学的研究
Project/Area Number |
18790990
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
CHANDRA Abhishek (CHANDRA Abhishec) Hamamatsu University School of Medicine, 医学部, 特任研究員 (50402342)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 上皮-間葉転換 / TGFβ / Twist / snail / メタロプロテアーゼ / 浸潤能 / 乳癌細胞 / 転移 / カドヘリン / 細胞病理 / FOXC2 / TGFB |
Research Abstract |
マウス乳癌EpRas細胞にFoxc2発現ベクターを遺伝子導入し高発現永久株を樹立した。親株のEpRas細胞やFoxc2高発現株細胞をマウス乳腺皮下の脂肪組織に移植した。そして、約6週後に原発巣および肺転移の癌を検討した。原発巣の腫瘍サイズや数は親株と高発現株の間に差はなかった。しかし、肺への転移巣の数は親株を移植した場合10個であるのに対し、Foxc2高発現株では40個と4倍になっていた。また、転移巣の癌細胞はFoxc2高発現が持続していた。 転移亢進とFoxc2遺伝子発現との関係を今年度は検討した。まず、Foxc2高発現細胞では、TGFβが高値を示すことが明らかになった。次に、上皮-間葉転換をおこすTwist高発現細胞、Snail高発現細胞、そして癌遺伝子Ras高発現細胞におけるFoxc_2遺伝子の発現レベルを検討したところ、Ras、Twist、Snail高発現細胞では、Foxc_2mRNAが増加していることが明らかになった。また、昨年度から行ってきた、癌細胞の浸潤メカニズムについては、Boydenチャンバーを用いて、FoxC_2高発現細胞は膜面を通過できる細胞数が増加し、逆にsiRNAで内因性にFoxC_2発現の高い乳癌細胞のFOXC_2mRNAをノックダウンすると、膜面を通過できる細胞数が減少した。また、上皮細胞が周りの間質に侵入する時にはメタロプロテアーゼが重要な役割を果たすことが知られているが、Foxc_2高発現細胞では、MMP-2やMMP-9の活性が増加していることも明らかになった。以上のデータは、乳癌細胞にFOXC_2遺伝子が高発現すると、上皮細胞の性質から間葉細胞の性格に変身して、運動性や浸潤性を獲得し、転移能が亢進したと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)