フォンヒッペルリンドウ遺伝子が関与する腎細胞癌骨転移特異的遺伝子発現の解析
Project/Area Number |
18791122
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
辛島 尚 Kochi University, 医学部, 助教 (60304672)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 腎細胞癌 / 骨転移 / フォンヒッペルリンドウ遺伝子 / 腎癌骨転移 / VHL遺伝子変異 |
Research Abstract |
散発性腎淡明細胞癌におけるフォンヒッペルリンドウ(VHL)遺伝子変異の転移への影響は解明されていない。VHL 遺伝子変異様式の転移形成能への影響を動物モデルを用いて検討した。VHL 蛋白の 104 番目のアミノ酸残基以降の機能欠失をもつ腎淡明細胞癌株786-0 をもとに、遺伝病であるVHL 病のタイプをもとに3種の変異 VHL 遺伝子発現ベクターと野生型 VHL ベクターを遺伝子導入した。786-0 細胞と VHL 病タイプ 2B に相当する167番目の Arginine がTryptophan に置換された 786-0-m167 細胞は、cDNA microarray で遣伝子発現パターンが大きく違った。786-0、786-0-m167、野生型 VHL の786-0-WT 細胞を腎臓ならびに骨に同所移植を行い、腫瘍形成能と増殖様式を確認した。また、細胞外基質ならびに接着因子に関連する遺伝子のreal-time PCR を行った。腎臓と骨における腫瘍形成能はそれぞれ 786-0 細胞で70%と67%であり、786-0-m167 細胞で100%と89%であった。786-0-WT 細胞は、いずれの臓器でも腫瘍形成能を認めなかった。また、腫瘍体積中央値は786-0細胞で腎22mm^3、骨135mm^3であり、786-0-m167 細胞で腎 2051 mm^3、骨550mm^3であった。786-0 細胞の骨での腫瘍増殖形態は、いずれも骨外での増殖であり骨溶解像は認めなかった。786-0 細胞と比較して 786-0-m167 細胞において Integrinα4、Lamininα1 の mRNA が有意に高発現していた。786-0細胞と 786-0-m167 細胞では、腎臓ならびに骨腫瘍形成様式は異なり、細胞外基質に関連する遺伝子の発現に差がみられた。このことより VHL 遺伝子変異様式が腎細胞癌転移形成能に深く関わっていると結論付けた。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)