生活習慣病予防に向けた月経周期と血清脂質特性に関する基礎的検討
Project/Area Number |
18791699
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Clinical nursing
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
深野 智華 University of Hyogo, 看護学部, 助教 (00405367)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 看護学 / エストロゲン / 脂質特性 / 月経周期 / 妊娠後期 / 脂質 |
Research Abstract |
閉経後女性は女性ホルモンであるエストロゲンの欠乏により,動脈硬化や心疾患の発症率が高まると言われている。エストロゲン欠乏の諸症状に対して女性ホルモンの補充療法があるが,最近は経口投与による補充により,中性脂肪値の上昇や冠動脈疾患の発症を助長する小型化した低比重リポタンパク(LDL)が増加することが明らかとなった。しかしこれらは経口投与量を半量にすると回避された。以上から,エストロゲンの血中濃度や吸収・代謝経路の違いが,LDLの小型化に影響している可能性が示唆される。 閉経前の女性も内因性エストラジオール(E_2)値は大きく変動しており,月経周期では排卵期に,妊娠期は妊娠週数に伴いE_2値は高値になる。LDLの小型化がE_2濃度依存的であるならば,月経周期や妊娠に伴うE_2濃度変動は脂質代謝に影響を及ぼす可能性が考えられる。また経口・経皮投与における代謝経路の違いに由来するならば,経皮投与および内因性E_2は経口投与と代謝経路が異なるため,月経周期や妊娠に伴うE_2濃度変動は脂質代謝に影響を与えないと考えられる。そこで本研究は,妊娠後期や正常月経周期の排卵期にある女性を対象に,E_2と血清リポタンパクの関係を明らかにすることを目的に実施した。 平成18年度は妊娠後期の日本人女性30名(20〜41歳),本年度は正常月経周期をもつ日本人女性18名(22〜33歳)を対象とし,HPLC法によりリポタンパク質の解析を行った。妊娠後期のE_2値は著しく上昇しており,それに伴ってLDLの小型化が認められた。排卵期のE_2値は上昇したがLDLの小型化は認められなかった。妊娠後期のE_2値は排卵期のE_2値より数十倍〜数百倍高値になっており,E_2濃度の違いによりLDLの小型化が認められたと考える。以上をふまえ,今後は閉経前女性および閉経後女性への保健指導介入や,より効果的なヘルスプロモーションの展開方法を検討していく。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)