Project/Area Number |
18840025
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Solid earth and planetary physics
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中道 治久 Nagoya University, 大学院・環境学研究科, 助教 (00420373)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 富士山 / 地震波速度構造 / トモグラフィー / マグマ / 水 / 比抵抗 / 二酸化炭素 / 低速度 / フィリピン海プレート |
Research Abstract |
富士山における詳細な地震波速度構造が得られ,成果を国際誌1編(Nakamichi et al., 2007)と和書内の論文1編(中道,2007)にて公表した.また,富士山にて実施された稠密地震観測に関する概要を紀要(渡辺他,2008)に公表した.一連の研究にて低周波地震発生域の直下に地震波低速度域が明らかになり,富士山のマグマがこの領域の下部から供給されていることを示唆された.この低周波地震震源域では,P波速度、S波速度およびその比(Vp/Vs)がいずれも異常に低くなっていることが示され,この領域にはマグマではなく二酸化炭素を含む水が存在していることを示唆している. 低速度と低Vp/Vsのある領域は比抵抗探査から低比抵抗領域でもあることが指摘されている.そこで,地震波速度と比抵抗の変化から存在する流体の種類と量を調べるために,まずは比抵抗と流体の種類と量の関係について述べた文献調査をして比較検討をおこなった.流体推定として比抵抗を用いる利点は以下の通りである.地震波速度からは低速度の原因がマグマか水であるかは明確にいうことが難しいが,比抵抗の場合は水とマグマでは比抵抗値が大きくことなり,比抵抗値から水かマグマの判別がつきやすいことが挙げられる.比抵抗と流体量の関係式として修正アーチー式(Glover, et. al.,2000)を検討した.そして,質の高い地震波速度構造と比抵抗構造が得られている東北地方の文献を検討したところ,東北地方での深部低周波地震の発生域の比抵抗値と地震波速度を用いて,発生域に水とマグマがどの割合で含まれているかを正確に見積もることはできなかった.したがって,富士山についても地震波速度と比抵抗から深部低周波地震発生域の流体の種類と量を正確に見積もることは現時点では難しいと思われ,今後の課題となった.
|
Report
(2 results)
Research Products
(14 results)