日仏中等教育における哲学(倫理)の教科書内容及びその使用に関する比較分析研究
Project/Area Number |
18H00003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1110:Philosophy, art, and related fields
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Research Institution | 文部科学省 |
Principal Investigator |
木元 麻里 文部科学省, 教科書調査官
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥450,000 (Direct Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2018: ¥450,000 (Direct Cost: ¥450,000)
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Keywords | 比較研究 / 哲学教育 / 倫理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、前年度の「フランスと日本の中等教育における哲学(倫理)の位置づけ・評価に関する比較思想研究」から継続して行われたものである。前年度のフランスでの現地調査研究の結果、教科書の実際の使用法が日本と異なることが明らかになったことから、本年度は、フランスにおける指導要領、教科書、教員、授業及び大学入学試験の間の「関係性」に焦点を当てることを目標とした。年度前半では、2021年を目途として進行中のフランスの教育改革に関する情報を集め、9月初めに現地調査・資料収集を行ったほか、元地方視学官、及び国民教育省主任視学官ヘインタビューをする機会を得た。 国民教育省所属の視学官は、一般的に、大学教授資格(アグレガシオン)を持つ高校教員からリクルートされるが、その職務は、専門科目の教育プログラムがどのように行われているかを評価・報告するとともに、各地方行政区に所属する地方視学官と連携し、指導要領作成やバカロレア試験、大学教授資格試験等の評価を行うことにある。主任視学官へのインタビューでは、教員と教科書との関係のほか、哲学カリキュラム改革の議論の現状、及び視学官という行政職に関しての実態を知ることができた。本研究の成果は、前年度の研究内容も含め、2019年度に論文化する予定である。日本とフランスにおける(「思考力、判断力、表現力」の育成を目標とした)中等教育の比較対照を模索するこれらの作業は、今後、新指導要領の下に作成されるわが国の「倫理」教科書の分析を行い、その国際的評価を行う上で重要な準備作業になると思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
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