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古貨幣における精錬技術推移の解明

Research Project

Project/Area Number 18H00020
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists

Allocation TypeSingle-year Grants
Review Section 1130:History, archaeology, museology, and related fields
Research Institution日本山村硝子株式会社

Principal Investigator

笠 晴也  日本山村硝子株式会社, ニューガラスカンパニー, 会社員

Project Period (FY) 2018
Project Status Completed (Fiscal Year 2018)
Budget Amount *help
¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
Fiscal Year 2018: ¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
Keywords江戸期精錬技術 / 古金銀、古貨幣 / 慶長小判金、玩賞品
Outline of Annual Research Achievements

今回の奨励研究では、作製年代の分からない玩賞品(貨幣の形をした古金銀)について調査を行った。玩賞品である女院大判金を個人として所蔵していたことに加え、同様の女院大判金が京都市考古資料館に埋蔵物として所蔵されていたことが理由である。京都市考古資料館には、1999年1月に京都御苑の北東にあたる京都迎賓館建設予定地の発掘調査中に出土した女院大判金が所蔵されている。天明の大火(1788年)以前のごみ捨て穴から出土しており、中には明和元年(1764年)と墨書きされた陶器も含まれていた。このことにより女院大判金は、1764~1788年には既に存在していたことが分かる。そこで京都市考古資料館の協力を得て、個人所有と資料館所蔵の女院大判金をそれぞれ蛍光X線分析することで、それらの組成を比較することにした。また、同時期に作製された作製年代のはっきりしている古貨幣についても分析を行うことにした。
結果、個人および資料館所蔵の女院大判金は、金銀の含有率や不純物の種類が慶長小判金の組成に近いことが分かった。さらに詳しく調べていくと慶長小判金中期の金銀の含有率に近いことも分かった。
また、金属顕微鏡や実体顕微鏡による画像調査から女院大判金のござ目、鏨打ちのデザインが慶長期以降のものであることも分かってきた。また、調査を続ける過程で慶長小判金の刻印の一部が残っている女院大判金があることが分かった。これらのことから女院大判金は、新たに金銀を溶かして作製されたものではなく、慶長小判金を打ち直して作られたものであることを初めて科学的に解明することができた。
今回の調査により、作製時期の分からない古金銀を科学的に調査することにより、作製年代の大まかな特定ができることが分かった。同時にこれまで古銭界で行われてきた刻印による分類方法も重要であることも分かった。また、他分野の学術的な調査手法を活用することにより、作製年代を特定する手がかりを得ることができた。今後も作製年代の分からない古金銀について調査を続けていきたいと考えているが、一つの方向から調査をするのではなく、複数の方向から調査を進め、証拠を集めながら新事実を発見していきたいと考えている。

Report

(1 results)
  • 2018 Annual Research Report
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      https://www.kyoto-arc.or.jp/news/leaflet.html?cat=15

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  • [Remarks] 京都市考古資料館の依頼を受け、研究機関定期刊行物 リーフレット京都『小さくても大判 再考』 No. 361 2019年2月 著者名 笠 晴也 で研究内容を発表した。

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Published: 2018-04-23   Modified: 2020-03-17  

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