Project/Area Number |
18H00023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1130:History, archaeology, museology, and related fields
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Research Institution | 埼玉県立文書館 |
Principal Investigator |
佐藤 美弥 埼玉県立文書館, 学芸員
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥370,000 (Direct Cost: ¥370,000)
Fiscal Year 2018: ¥370,000 (Direct Cost: ¥370,000)
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Keywords | アーカイブズ / 建築運動 / 戦後史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、建築家個人が収集・保存してきたアーカイブズの保存・活用を通して、戦後期における文化運動のなかでの、建築家・建築技術者(以下建築家という)による運動の過程を明らかにすることである。 本研究が対象としたのは、1923(大正12)年に発生した関東大震災後に結成された建築家グループである創宇社建築会に参加して展覧会や講演会などの活動を展開し、その後、建築家として活動すると同時に戦前・戦後における文化運動を担った竹村新太郎に関するアーカイブズである。 本研究ではこれまで子孫や地域の建築家によって管理されてきたこのアーカイブズの今後の保存・活用の方法を検討・実践し、またそれを通して戦後文化運動の一端を明らかにすることを目指した。 アーカイブズの保存・活用については、2018(平成30)年9月までに子孫や地域の建築家と3回の打ち合わせを実施し、整理・保存の方針について協議した。その結果にもとづいて、同年11月から2019(平成31)年3月までに6回の整理・保存作業を実施した。具体的には、資料のクリーニングや中性紙封筒・中性紙保存箱への入れ替えなどを行い、今後の保存・活用への道筋をつけると同時に、資料調査を行った。 こうした研究活動に加えて、竹村と同時代の建築家である西山夘三に関するアーカイブズであるNPO法人西山夘三記念すまい・まちづくり文庫での資料調査を実施した。調査で収集した資料を分析し、戦時・戦後における竹村の動向の解明を進め、また戦後に竹村や西山が関わった建築家グループの活動の実態やその後の展開について、より詳細な検討を加え、雑誌論文や講演で発表した。 今後は、目録の精緻化や活用促進などの課題に取り組むと同時に、建築家による文化運動に関する研究を深化させ、積極的に発表していく。
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